6月の日本の原油輸入は4カ月ぶりに前年同月を上回る、紅海では緊張の高まりも

(中東、イラン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、クウェート、米国、エクアドル、日本)

調査部中東アフリカ課

2026年08月03日

日本の資源エネルギー庁は7月31日、2026年6月分の「石油統計速報」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。日本の6月の原油輸入量は1,003万キロリットル(kL)となり、4カ月ぶりに前年の値を上回った。米国からの原油輸入量が5月比で倍増し、全体の輸入量増加に貢献した。中東依存度は62.3%と、9カ月連続で前年を下回った。

国別の輸入量と前年同月比増減は次のとおり(上位5カ国)。

  • アラブ首長国連邦(UAE):359万kL、27.3%減
  • 米国:324万kL、7199.8%増
  • サウジアラビア:217万kL、30.6%減
  • クウェート:50万kL、12.6%減
  • エクアドル:19万kL、前年同月実績なし

なお、6月分の原油調達先のうち、南スーダン(3万6,000kL)は2025年に輸入実績はなかった。エクアドルは、2025年は6月以外の月で輸入実績がある。

7月24日に開催された「中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース(第3回)」の資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、ホルムズ海峡を経由しない原油の代替調達が進展し、日本の8月分の原油輸入量についても7月に続いて前年平月比(注)の10割相当の調達めどが立ったという。このため、5月、6月に引き続き、7月についても石油備蓄の放出は行われなかったとのことだ。

石油製品の6月の生産は、燃料油が前年同月比2.8%増、潤滑油が29.1%増、アスファルトが24.4%減、パラフィンが22.7%減、液化石油ガスが3.0%減だった。

燃料油の6月の生産の品目別内訳をみると、ガソリンは前年同月比5.0%増、ジェット燃料は3.6%減、灯油は33.4%増、軽油は5.8%減、重油は17.5%増、プラスチックの製造などに使われるナフサは9.5%減だった。

財務省貿易統計によると、6月の日本の中東からの輸入額は前年同月比3.9%減の7,372億円、中東向け輸出額は前年同月比4.2%減の3,676億円となっている(2026年7月27日記事参照)。

7月以降は再び情勢が緊迫化

直近の中東情勢を振り返ると、6月17日の米国・イラン間の覚書署名(2026年6月19日記事参照)以降、6月下旬から7月初旬のホルムズ海峡通航量は増加したものの、両国間の攻撃の応酬の再発を受け、再び通航量は減少している。

また、7月13日以降、サウジアラビアとイエメンのフーシ派との間においても戦闘行為が発生した。フーシ派は7月20日、サウジアラビア向け海上輸送の禁止措置を発動すると宣言し(2026年7月13日、20日付ロイター通信)、紅海においても緊張が高まっている(2026年7月24日記事参照)。

中東情勢と世界各国の動きはジェトロ特集「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」を参照。

(注)「前年同月比」とほぼ同義。季節変動が大きい品目などのデータ系列との比較で用いられることがある。

(中村周)

(中東、イラン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、クウェート、米国、エクアドル、日本)

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