紅海で商船への攻撃が発生、原油価格は上昇
(中東、サウジアラビア、イエメン)
調査部中東アフリカ課
2026年07月24日
国際海事機関(IMO)は7月23日に声明を発表
し、同日紅海で発生した商船への攻撃を非難した。紅海は国際貿易において極めて重要な海上輸送路であるとし、同海域での商船への攻撃は緊張を高め、海上運送の混乱が深刻化すると指摘した。英国海事機関(UKMTO)は、7月5日、23日にそれぞれ紅海における商船攻撃を報告している。
紅海を巡っては、イエメンのフーシ派が2023年11月以来、バブ・エル・マンデブ海峡を通航する船舶への攻撃を実施し、世界の海運に影響を及ぼしてきた(2024年5月17日記事参照)。国連安保理の7月1日付報告
によれば、米国・イスラエルとイラン間の衝突を受け、フーシ派は紅海を通るイスラエル関連船舶への攻撃可能性を示唆していた。7月13日、フーシ派とサウジアラビアの間で攻撃の応酬が発生すると、フーシ派は7月20日にサウジアラビア向け海上輸送の禁止措置を発動すると宣言した(7月13日、20日付ロイター通信)。これに対し、7月21日、湾岸協力会議(GCC)が非難声明を発表した。また、7月22日付ロイター通信は、米国のドナルド・トランプ大統領がフーシ派に対し、必要に応じて軍事的対応を取ると発言したと報じた。
中東情勢が緊迫化し、ホルムズ海峡の通航が事実上制限される中、サウジアラビアは紅海側の港を一部代替ルートとして利用している(2026年7月16日付地域・分析レポート参照)。米国とイランの間で攻撃の応酬が続く中、米国エネルギー情報局(EIA)によれば7月20日のブレント原油価格は1バレル当たり86.99ドルで、米国とイランが覚書に署名した6月17日以前の水準まで上昇した。ロンドン証券取引所のデータによればその後も上昇が続き、7月23日の終値は1バレル当たり100.69ドルに達した。紅海での船舶攻撃が継続されれば、油価へのさらなる影響が懸念される。
中東情勢の関連情報は、イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応を参照。
(塩川裕子)
(中東、サウジアラビア、イエメン)
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