トランプ米大統領がイランとの覚書に署名、停戦・核開発抑止・海上安全を柱に14項目

(米国、イラン、イスラエル、レバノン、フランス)

テルアビブ発

2026年06月19日

米国のドナルド・トランプ大統領は6月17日、フランス・ベルサイユにおいてイランとの覚書(MOU)に署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、現在の軍事衝突の停止に向けた枠組みを発効させた。

イラン・イスラーム共和国通信(IRNA)が6月18日に公表した14項目から成る覚書の内容によれば、米国とイランおよび関係勢力はレバノンを含む全戦線での軍事行動の即時かつ恒久的停止を宣言し、相互の武力行使を禁じている(第1項)。併せて、主権・領土の尊重と内政不干渉を原則とし(第2項)、最大60日以内(延長可能)に最終合意を目指すとしている(第3項)。

安全保障面では、米国が海上封鎖を30日以内に解除し、最終合意後30日以内に周辺から軍を撤収する一方(第4項)、イランはホルムズ海峡における商船の航行を60日間無償で保証し、機雷除去などにより海上交通の正常化を図るとしている(第5項)。

核問題では、イランは核兵器の取得・開発を行わないと再確認し、合意される枠組みとスケジュールに基づき、備蓄された濃縮ウランの処理について協議するとしている(第8項)。加えて、最終合意成立まで双方が現状維持とすることで合意し、イランは核計画を維持し、米国は新たな制裁や追加の軍事配備を行わないとしている(第9項)。

経済面では、米国は対イラン制裁の全面解除を最終合意の一環として実施するとともに(第7項)、原油・石油製品などの輸出や、それに関連する金融・輸送サービスへの制裁適用除外を付与する(第10項)。さらに、凍結資産の解除を進め(第11項)、地域パートナー国と協力し3,000億ドル規模の復興計画を策定する(第6項)など、安全保障と経済再建を組み合わせた包括的枠組みとなっている。

加えて、合意の履行状況を監視する実施メカニズムが設置され(第12項)、主要項目の履行開始・措置継続を条件に、残る項目についての交渉が進められる(第13項)。最終合意は、国連安全保障理事会決議により拘束力を持つかたちで承認される予定だ(第14項)。

覚書の各項目については添付資料参照。

イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。

(中溝丘、イバン・ステシェンコ)

(米国、イラン、イスラエル、レバノン、フランス)

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