日本の6月の対中東貿易、輸入は前年同月比3.9%減、輸出は4.2%減と減少幅が縮小
(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェート、イラン、世界、日本)
調査部中東アフリカ課
2026年07月27日
日本の財務省が7月22日に発表した2026年6月の貿易統計(速報値)
によると、日本の世界からの輸入額は前年同月比25.4%増の11兆3,359億円、世界向けの輸出額は19.3%増の10兆9,290億円だった。このうち中東(注1)との貿易では、輸入額が3.9%減の7,372億円、輸出額が4.2%減の3,676億円となり、貿易収支は3,696億円の赤字になった。ただし、5月は輸入額が42.7%減、輸出額が32.0%減だった(2026年6月24日記事参照)ことから、6月は輸出入ともに減少幅が大幅に縮小した。
貿易統計によると、6月の日本の中東からの輸入では、主要な輸入元であるアラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアからの輸入が増加に転じた。オマーンからの輸入は前年同月比で約8割増、イランからの輸入も約4割増えた。カタールとクウェートからの輸入は引き続き前年同月比で大きく減少している。
6月の中東主要国からの輸入額と前年同月比増減率は次のとおり。
- UAE:3,624億円、8.6%増。
- サウジアラビア:2,971億円、12.1%増。
- オマーン:348億円、82.4%増。
- カタール:111億円、82.9%減。
- クウェート:109億円、82.8%減。
- イラン:2億6,400万円、41.3%増。
中東からの輸入品目では、「鉱物性燃料」(注2)が6,938億円と輸入総額の94.1%を占め、最大の輸入品目だった。前年同月比では2.5%減となった。このうち「原油及び粗油」は6,518億円で輸入総額の88.4%を占め、7.1%増となった。一方、「石油製品」は255億円で63.7%減、「液化天然ガス(LNG)」は166億円で48.4%減だった。
自動車輸出の減少幅が縮小
6月の日本から中東向け輸出では、UAE向けが国別で最大の輸出先で、前年同月比8.2%増と増加に転じた(1,580億円)。また、イラン向けの輸出額は小規模ながら、約5割増となった。
6月の中東主要国向け輸出額と前年同月比増減率は次のとおり。
- UAE:1,580億円、8.2%増
- サウジアラビア:938億円、8.8%減
- オマーン:210億円、32.4%増
- クウェート:192億円、42.4%減
- カタール:182億円、16.6%減
- イラン:4億7,400万円、50.2%増
輸出品目別にみると、中東向け輸出額の52.3%を占める「輸送用機器」が1,922億円で前年同月比23.7%減となった。このうち、主力品目の「自動車」は1,793億円で24.1%減だったが、5月の70.0%減から減少幅は大きく縮小した。自動車の内訳では、「乗用車」が1,498億円で23.5%減、「バス・トラック」が289億円で27.3%減となった。また、「自動車の部分品」は111億円で12.2%減だった。
一方、自動車関連以外では増加した品目もみられた。「電気機器」は131億円で前年同月比39.7%増、「化学製品」は79億円で18.5%増となった。また、「重電機器」(注3)は44億円で2.6倍、「半導体等製造装置」は24億円で3.2倍と大幅に増加した。他方、「鉄鋼」は72億円で55.7%減、「建設用・鉱山用機械」は23億円で59.8%減となり、引き続き低調だった。
中東情勢について、ホルムズ海峡や代替ルート状況は「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」を参照。そのほか、イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応を参照。
(注1)財務省貿易統計での中東の定義は、イラン、イラク、バーレーン、サウジアラビア、クウェート、カタール、オマーン、イスラエル、ヨルダン、シリア、レバノン、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン、ヨルダン川西岸とガザを含む。トルコは含まない。
(注2)財務省貿易統計における鉱物性燃料は、原油、天然ガス、石炭、石油製品などエネルギー関連資源を含む分類品目。
(注3)財務省貿易統計における重電機器は、発電・送電・配電設備や産業用設備に用いられる発電機、電動機、変圧器、配電・制御機器などを含む分類品目。
(大家俊夫)
(中東、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェート、イラン、世界、日本)
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