米ウイグル強制労働防止法に基づくリストに中国企業43社追加、トランプ政権で初
(米国、中国)
調査部米州課
2026年08月03日
米国国土安全保障省(DHS)は8月3日、ウイグル強制労働防止法(UFLPA)に基づく輸入禁止対象の事業者を掲載した「UFLPAエンティティー・リスト
」の更新について官報で公示
した。同リストに新たに中国企業43社を追加した。同日以降、これら企業が生産した製品の米国への輸入は禁止される。
UFLPAは、中国の新疆ウイグル自治区で生産された物品やUFLPAエンティティー・リストに掲載された事業者が生産した製品の米国への輸入を原則禁止している(注)。同リストへの事業者の追加は、米国政府の省庁横断組織である強制労働執行タスクフォース(FLETF)が決定し、DHSが発表する。直近ではバイデン前政権下の2025年1月に中国の綿製品企業など37社が追加されており(2025年1月17日記事参照)、トランプ政権での追加は今回が初めてとなる。
DHS
や国務省
の発表によると、今回追加された43社は、UFLPAの優先執行分野となっているアルミニウムや銅、アパレル、水産品、トマトやその派生品などの生産や販売に関わる企業を含む。米国政府はUFLPAを重点的に執行する分野として、これまで12分野を指定している(2025年8月20日記事参照)。今回の追加により、リスト掲載事業者は187社・団体となった(併せて指定されている子会社や関連組織を除く)。
米国税関・国境警備局(CBP)の統計
によると、UFLPAに基づいて輸入差し止めなどの対象となった貨物は、2026年4月までに4万2,000個以上(約40億ドル相当)に上る。トランプ政権が発足した2025年1月以降の執行実績をみると、1万3,000個以上の貨物が輸入差し止めなどの対象となっている。
トランプ政権は、外国企業に不公正な競争優位をもたらす「貿易詐欺」の取り締まりに力を入れている。強制労働についても貿易詐欺の1つとして位置付け、7月に公表した企業向け参考資料では、強制労働産品の輸入を防ぐためにサプライチェーンに関する徹底的なデューディリジェンスを行うよう促している(2026年7月17日記事参照)。同じく7月には、強制労働産品の輸入禁止措置を巡って、60カ国・地域を対象に1974年通商法301条に基づく追加関税を発動した(2026年7月24日記事参照)。
(注)UFLPAの概要や動向はジェトロの特集ウェブサイト「ウイグル強制労働防止法」を参照。
(甲斐野裕之)
(米国、中国)
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