ジェトロ、米フロリダ州で宇宙産業のビジネス環境視察ミッションを実施

(米国、日本)

アトランタ発

2026年08月26日

ジェトロは82021日、宇宙産業の集積地である米国フロリダ州オーランドとケープカナベラル(2026年7月15付地域・分析レポート参照)にて、宇宙産業に焦点を当てたビジネス環境視察ミッションを実施した。同分野への新規参入や事業拡大を検討する日本企業など、25社・団体から30人が参加した。

20日には在マイアミ日本総領事館主催レセプションが開催され、フロリダ州側からは同州政府、自治体関係者や航空宇宙関連企業関係者など約20人が参加した。冒頭あいさつには、中野潤也総領事、同州商務省のアレックス・ケリー長官、同州運輸省のジャレッド・パーデュー長官、スペース・フロリダのロバート・ロング会長兼最高経営責任者(CEO)が登壇し、今回のミッションを通じて日米の商業宇宙分野での協力がさらに加速することへの期待が寄せられた(注)。

写真 左から、中野潤也氏、アレックス・ケリー氏、ジャレッド・パーデュー氏(全てジェトロ撮影)

左から、中野潤也氏、アレックス・ケリー氏、ジャレッド・パーデュー氏(全てジェトロ撮影)

21日午前には、米国航空宇宙局(NASA)のケネディ宇宙センター(KSC)を訪問した。かつてはスペースシャトルの打ち上げに使われ、現在は多用途で活用されている格納庫を見学したほか、スペースシャトルの着陸に使われた滑走路を視察した。また、民間宇宙企業スペースXによるロケット打ち上げを視察後、スペース・フロリダにて、フロリダ州や同州東海岸の宇宙産業集積地域「スペースコースト」での宇宙産業の商業化に関する取り組みについて説明を受けた。

写真 最後に飛んだスペースシャトル「アトランティス号」の着陸停止位置で(ジェトロ撮影)

最後に飛んだスペースシャトル「アトランティス号」の着陸停止位置で(ジェトロ撮影)

写真 スペース・フロリダの取り組みについて説明を受ける様子(ジェトロ撮影)

スペース・フロリダの取り組みについて説明を受ける様子(ジェトロ撮影)

フロリダスペースコースト経済開発委員会(EDC)主催のランチセッションでは、民間宇宙企業ブルー・オリジンや航空宇宙・防衛大手ロッキード・マーティンのディフェンステックを専門とするベンチャー・キャピタルなど同地域に拠点を持つ宇宙関連企業とのネットワーキングが行われた。同EDCのリンダ・ウェザーマン社長兼CEOは、「商業宇宙分野でのビジネスチャンスを捉え、日本企業の視察団がスペースコースト地域を訪問したことは、大変喜ばしい」と述べ、日本企業の進出に期待を寄せた。

写真 (左)ウェザーマン氏によるあいさつ、(右)ランチセッション参加者の集合写真(ともにジェトロ撮影)

(左)ウェザーマン氏によるあいさつ、(右)ランチセッション参加者の集合写真(ともにジェトロ撮影)

午後には、セントラルフロリダ大学(UCF)を訪問し、月や火星のレゴリス(表層土壌)を模擬した材料(シミュラント)を開発・提供する「エクソリス・ラボ」(2026年7月15日付地域・分析レポート参照)を見学した。その後、州外企業の同州進出や州内スタートアップをサポートするUCFリサーチパーク・インキュベーターを訪問し、UCFが支援するスタートアップなどとのネットワーキングを行った。さらに、今後の協業連携に向けて、日本側17社・団体、フロリダ側7社・団体が参加する個別面談会を行い、35件の個別面談を実施した。

写真 (左)UCFのインキュベーション・プログラムの説明を受ける様子、(右)個別面談の様子(ともジェトロ撮影)

(左)UCFのインキュベーション・プログラムの説明を受ける様子、(右)個別面談の様子(ともジェトロ撮影)

参加者からは、「州政府、地元自治体、大学が形成するエコシステムと、その背景にある狙いや考え方を知ることができた」「潜在顧客の開拓や自社発展に向けて連携できる企業が多数あることに気付けた」「これから宇宙産業へ進出を試みる企業として、大手企業とネットワーキングできたことは非常にありがたい」などの感想が寄せられた。

(注)ケリー長官のあいさつでは、日本とフロリダ州の経済連携の事例として、2026年4月にフロリダ州など南部3州で実施された日米造船ミッション(2026年6月15日記事参照)が紹介された。

(木村勇翔)

(米国、日本)

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