中国、党中央政治局会議が開催、下半期の財政支出加速や新規政策の検討に言及

(中国)

北京発

2026年08月05日

中国の習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記)は7月30日、中国共産党中央政治局会議を主宰した。会議では、現在の経済情勢の分析と2026年下半期の経済面の取り組みなどが示された。2026年10月に北京市で共産党第20期中央委員会第5回全体会議(五中全会)を開催することも併せて決定された。

会議では、2026年の経済動向について、各種の外部からの衝撃や内部の困難に有効に対応したと評価した上で、経済運営上の困難や課題を高度に重視すべきとの認識を示した。

2026年下半期の経済運営については、「穏中求進(安定の中で進歩を求める)」という全体的な基調を維持しつつ、国内と国際の2つの大局面、発展と安全をさらに統合的に考慮するとした。財政・金融政策については、既存の政策の効果を十分に発揮しつつ、実務的で有効な追加的政策を適宜検討・策定するとした。このほか、財政支出および債券資金の使用ペースを加速させ、金融政策ツールを総合的に運用しつつ適宜調整するとした。

会議では、国内需要拡大の強化を強調した。異なる層の消費需要を踏まえ、質の高い供給を拡大し、消費のポテンシャルを掘り起こすとしたほか、「6つの網(ネットワーク)」(注1)の計画・建設を着実に推進するとした。基礎研究に対する長期的かつ安定的な支援の強化や「人工知能+(AIプラス)」行動の踏み込んだ実施にも言及した。先端技術のブレークスルーや未来産業の発展の推進、新興基幹産業(2026年7月22日記事参照)の着実な構築も盛り込まれた。

また、会議では、公平で秩序ある市場競争環境の整備も強調され、「全国統一大市場」(注2)の建設条例を策定・実施するほか、「内巻」(過度な競争)の総合的な是正の継続、企業の代金未払い問題の常時解決、民営経済の発展環境の最適化にも言及した。

対外経済面では、国際経済貿易における互恵協力的な空間の開拓、サービス貿易の発展、貿易の均衡の取れた発展の促進、対外投資管理制度や海外総合サービス体系の整備(注3)、外資の積極的な誘致・活用(注4)などを指摘した。

このほか、不動産市場の安定、債務解消のパッケージプランの実施、地方の中小金融機関のリスク解消や質の向上にも取り組むとした。

(注1)水網、新型電力網、算力(データ処理能力)網、新型通信網、都市地下配管網、物流網を指す。国家発展改革委員会によると、第15次5カ年規画(2026~2030年)期間内に新型電網と地下配管網にはそれぞれ5兆元(約120兆円、1元=約24円)、算力網には4兆元の投資が見込まれる。

(注2)「全国統一大市場」の建設とは、地方保護主義(地元企業優遇)や市場の分断を打破し、制度・規則・市場インフラを全国で統一し、商品や生産要素の自由な流通と公平競争を実現し、効率的で強大な国内市場を形成する政策。国家発展改革委員会は7月31日、同条例に加えて、「全国統一大市場建設を妨げる項目リスト」「地方財政補助金のネガティブリスト」「地方政府の投資誘致に関する奨励・禁止リスト」の3つのリストを策定するとしている。

(注3)国務院は5月5日、「国務院による対外投資に関する規定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布し、7月1日から施行した。同規定では、国による海外総合サービス体系の整備や専門機関による専門サービスの提供、対外投資管理体制の整備などが盛り込まれている(2026年6月5日記事参照)。

(注4)商務部、国家発展改革委員会、財政部は6月16日、5分野、計15項目のプランから成る「外資利用の安定維持・質の向上アクションプラン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(2026年6月25日記事参照)。

(小宮昇平)

(中国)

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