BMW、2026年内に米サウスカロライナ州でEV生産を開始へ

(米国、ドイツ)

アトランタ発

2026年07月03日

ドイツ自動車大手BMWグループは6月30日、総額17億ドルを投じた米国サウスカロライナ州スパータンバーグ工場の拡張およびウッドラフ工場の建設が完了し、新型の電気自動車(EV)「BMW iX5」の米国生産を2026年内に開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。スパータンバーグ工場ではEVの生産、ウッドラフ工場では高電圧バッテリーの組み立てが行われる。

BMWは2022年、EV生産に向けて、スパータンバーグ工場拡張とウッドラフでの高電圧バッテリーの組立工場建設のための17億ドルの投資を発表した(2022年10月20日記事参照)。また、関連投資として、中国の再生可能エネルギー開発大手エンビジョングループ傘下のバッテリー企業AESCも、同州でのEV用バッテリー工場建設に総額31億2,000万ドルを投じると発表し、大きな注目を集めた。

一方で、トランプ政権によるバイデン前政権からの政策変更の影響などを受け、米国でのEV販売台数は大きく減少し、EV関連投資の延期や中止が相次いだ(2026年1月19日付地域・分析レポート参照)。AESCも2025年、バッテリー工場建設の一時中断を発表し(2025年6月10日記事参照)、BMWの動向も注目されていた。

BMWのスパータンバーグ工場は、ドイツ国外最大規模の完成車組み立て工場で、1994年の生産開始以来、米国内外向けに730万台以上を生産している(2025年8月21日付地域・分析レポート参照)。同工場の現在の生産台数の約半数は、約120カ国へ輸出されており、米国において、BMWが輸出額ベースで最大の自動車輸出企業だ。

EV関連投資の延期や中止が相次ぐ中、BMWが米国でEV生産を開始できる背景として、米国市場に加え、EV需要が比較的堅調な欧州市場向けに米国生産車を輸出できる点を挙げる報道もある(「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」電子版7月2日)。BMWは輸出拠点としての強みを生かし、EV生産計画を進めた大手自動車メーカーの事例となった。今後は欧州向け輸出を含めた販売動向が、同州におけるEV関連投資の持続性を占う上での重要な指標となりそうだ。

(檀野浩規)

(米国、ドイツ)

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