トルコ、一部有機化学品の輸入に対する免税措置を導入、期間限定で適用
(トルコ、EU)
イスタンブール発
2026年07月09日
トルコ政府は7月1日付の官報
で「特定工業製品の無関税輸入に関する関税割当」改正の決定を公布し、一部有機化学品の輸入に免税措置が導入された。貿易省が策定した同免税措置では、化学製品の製造に使用される一部の有機化学品を対象に、品目ごとに無税輸入を認める上限数量が設定されている。また、適用期間は2026年12月31日から2027年2月15日までとされている。
同制度の対象となるのは、輸入商品を自社の生産活動における原材料または中間財として使用する製造業者に限られる。利用を希望する企業は、貿易省の公式ウェブサイト
にある「輸入書類手続き」アプリケーションを通じた申請が必要となる。申請企業数が割当枠を上回る場合、企業の生産能力や実際の生産量、過去の実績などを勘案して許可の可否を判断する。なお、割当の承認を受けた場合でも、第三者への譲渡禁止など、一定の条件が課される。
トルコでは昨今、製造業における原材料調達の円滑化を目的とした施策が活発になっており、国内製造業者を支援するとともに、国際市場におけるトルコの競争力向上を図るための制度整備が進められている。
特に、欧州はトルコにとって主な貿易相手であり、例年、EU加盟国との貿易は、トルコの輸出全体の約4割、輸入全体の約3割を占めている。その背景には、1996年に発効した関税同盟により、工業製品および加工農作物を対象として低関税または無関税で貿易できる点などが挙げられる。
こうした中、現在、トルコ産業界は「Made in EU」(EU原産地要件)枠組みにおいて、トルコ製品が欧州域内産品に含まれるかどうかについて注目している。
オメル・ボラト貿易相は2026年3月、トルコが同枠組みに含まれるとの見解を示していた(2026年3月6日記事参照)。一方、中国BYDが6月にトルコ・マニサへの投資計画を中断し、欧州域内での生産戦略へ方針転換した背景には、同要件を巡る動向を考慮したことが一因との見方もある(2026年6月15日記事参照)。
トルコが最終的に対象に含まれるかどうかを懸念する声が再び高まっており、同国では官民が連携し、欧州側への働きかけを継続している。
(井口南)
(トルコ、EU)
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