海南省、2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針をあらためて示す

(中国)

広州発

2026年07月23日

中国の海南省政府は7月3日、「『第15次5カ年(2026~2030年)規画』海南国家生態文明試験区計画」(美しい海南建設「十五五」計画、以下、「十五五計画」)を発表した。「十五五計画」では、2030年までに同省全域で内燃機関車(ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車を含む)の新規販売の禁止に向けた取り組みを着実に進める方針をあらためて示した。同時に、省全体の自動車保有台数に占める「新エネルギー車(NEV)(注1)」の割合を、2025年の23.75%から2030年に45.0%へ引き上げる目標を掲げた。

具体的には、2030年までに、公共サービス分野、社会運営分野(特殊用途車両を除く)で新規導入・更新される車両の100%をクリーンエネルギー車(注2)とするほか、個人向け乗用車についても、新規購入・買い替え車両に占めるNEVの割合を同年までに100%とする目標を設定した。また、充電インフラ整備も並行して進め、充電スタンド1基当たりのNEV台数を2.5台以下に維持する方針を示した。さらに、大型トラック、コールドチェーン物流、公共交通分野では、燃料電池車(FCV)の実証・普及を段階的に進めるとしている。

海南省工業情報化庁によると、2025年の同省におけるNEV導入台数は11万6,800台となり、年間目標を上回った。新規導入車両に占めるNEVの割合は62.9%に達した(「海南日報」1月10日)。

海南省は2019年以降、継続的に自動車の電動化方針を打ち出している。2019年3月には「海南省クリーンエネルギー車発展計画」を発表し(2019年3月29日記事2023年12月月18日記事参照)、中国国内で先駆けて2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針を示した。その後、2022年8月の「海南省カーボンピークアウト実施プラン」、2026年3月の「海南省総合立体交通網規画綱要」にも同目標を盛り込み、2030年までにガソリン車の新規販売を禁止する方針を継続して掲げている。なお、「海南省総合立体交通網規画綱要」では、将来のガソリン車の海南島流入規制を想定した交通対応措置の検討についても言及している。

なお、「十五五計画」において、既に登録済みのガソリン車に対する規制や措置などに関する記述は見当たらない。既出の「海南省クリーンエネルギー車発展計画」では、個人向け車両について、「新規導入分を厳格に管理し、既存分は誘導的に置き換えることを基本路線とし、2030年以降は新規購入・買い替え車両を全面的に新エネルギー車化する」との方針を打ち出している。この点に関し、海南省政府のウェブサイトに転載された7月15日付の「工人日報」では、「販売禁止」は「走行禁止」を意味するものではなく、既に登録済みのガソリン車は、2030年以降も通常どおり車検を受けて合法的に公道を走行することができる、との同紙見解を報じている。

(注1)バッテリー式電気自動車(BEV)、レンジエクステンダー式電気自動車、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)を指す。

(注2)新エネルギー車(NEV)および天然ガス車(NGV)を指す。

(黄子珊)

(中国)

ビジネス短信 ee62a2aee9066a31