中国CCPIT、グローバル・サプライチェーンには脆弱性残るも主要な関連指数は改善と指摘
(中国、世界)
北京発
2026年07月01日
第4回中国国際サプライチェーン促進博覧会が6月22日、北京市で開幕した。主催者の中国国際貿易促進委員会(CCPIT)は同日、博覧会開幕に合わせて「2026グローバル・サプライチェーン促進レポート」(注1)を発表した。
同レポートでは、グローバル・サプライチェーンの動向について、複数の指標を用いて分析している。2025年のグローバル・サプライチェーンを巡っては、地政学的緊張や関税障壁、貿易摩擦の増加などにより、サプライチェーンの分断リスクが高まっていると指摘した。一方で、インフラ整備の進展、途上国による地域貿易協定の推進、デジタル・グリーン技術の高度化、金融サービスの多様化などが、サプライチェーンのグローバル化を下支えしているとした。また、より安全で高効率かつ包摂的なグローバル・サプライチェーンの発展に向けて、中国が行っているインフラの連結性向上や対外開放の拡大、技術革新分野での協力などの取り組みを紹介した。さらに、人工知能(AI)、3Dプリンティング、水素エネルギー、鉄鋼、トウモロコシ、海運の6分野におけるグローバル・サプライチェーンの現状を整理した。
また、同発表では「グローバル・サプライチェーン強靭(きょうじん)性指数マトリックス」が公表された。同マトリックスは、前年に公表された促進指数、連結指数、イノベーション指数、強靭性指数の4指標で構成され、米国およびEUのサプライチェーン強靭性指数が新たに追加された(注2)。CCPIT研究院の趙萍院長は、2018年から2025年までの動向について、各指数はいずれも上昇傾向にあり、グローバル・サプライチェーンを取り巻く環境は全体として安定を保ちつつ改善していると指摘した。一方、強靭性指数の伸びは他の指数に比べて小さく、サプライチェーンの強靭性は依然として脆弱(ぜいじゃく)であり、回復は緩やかな段階にとどまっているとした。
上記を踏まえ、同発表ではグローバル・サプライチェーンの安定的な発展に向け、次の点が提示された。
- 関税の一方的引き上げや差別的措置・制裁による紛争解決の回避
- 経済・貿易問題の過度な政治化および安全保障化の抑制
- 冷戦的思考および排他的なブロック対立の排除
- 市場への過度な行政介入およびサプライチェーンの分業をゆがめる差別的措置の回避
「2026グローバル・サプライチェーン促進レポート」発表イベントの様子(ジェトロ撮影)
(注1)同レポートは2023年に開催された第1回中国国際サプライチェーン促進博覧会(2023年12月18日記事参照)で初めて発表され、今回が4回目の発表となる。
(注2)前年の内容は2025年7月24日記事参照。
(張敏)
(中国、世界)
ビジネス短信 bf467a1b92369195





閉じる