UAE政府、イランによる中東諸国への攻撃を非難

(アラブ首長国連邦、イラン、米国、バーレーン、クウェート、カタール、ヨルダン)

ドバイ発

2026年07月21日

アラブ首長国連邦(UAE)政府は7月17日から19日にかけて、直近の中東情勢の緊迫化に関して声明を発表した。UAE外務省は17日付の声明では、イラクのクルディスタン地域を標的としたイランの攻撃を、最も強い言葉で非難した。18日付で、イランと米国の衝突を念頭に、衝突激化の即時停止、全ての敵対行為の停止、速やかな交渉再開、最大限の自制、ホルムズ海峡における安全かつ継続的な航行の確保を求めた。さらに民間インフラへの攻撃は国際法の重大な違反であり、いかなる状況下でも容認できないと強調した。19日付で、イランによるバーレーン、クウェート、ヨルダンへのミサイルおよびドローン攻撃を「最も強い言葉で非難する」と表明した。

また、7月20日にはUAEのアブダッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン副首相兼外相はヨルダンのアイマン・サファディ副首相兼外務・移民相と電話会談を行い、中東地域の最新情勢について協議した。

6月に米国とイランの間で停戦に関する覚書が署名(2026年6月19日記事参照)されて以降、一時的に軍事衝突は沈静化したものの、7月上旬から再び緊張が高まった。7月7日にイランがホルムズ海峡を航行する商船に対する攻撃を行い、その後、米国による報復攻撃とイランによる応酬が激化した(2026年7月10日記事参照)。イランの攻撃の対象は湾岸諸国およびヨルダンに所在する米軍関連施設などにも拡大し、事実上、覚書は機能停止状態に陥っている。こうした状況を受け、7月20日付のロイター通信によると、仲介国が10日間の停戦提案をイラン高官に伝達したという。

各種報道によると、バーレーンではイランによるミサイルおよびドローンによる攻撃を受け、同国国防軍が複数の飛来物を迎撃した。クウェートでは米軍関連施設に加え、発電所や海水淡水化施設も攻撃を受け、火災や設備損傷が発生し、カタールでは首都ドーハ周辺で複数の爆発音が確認されたほか、落下物により子ども1人が負傷したとそれぞれ報じられた。カタールには中東最大級の米軍拠点であるアル・ウデイド空軍基地があるが、同国政府は基地の被害の有無を公表していない。ヨルダンでは、米軍関連施設が攻撃対象とされ、複数のドローンやミサイルの迎撃措置を講じたと報じられている。

中東情勢の関連情報は、イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応イスラエルとハマスの衝突に関する動き、各国の反応第2次トランプ政権の動向を参照。

(清水美香)

(アラブ首長国連邦、イラン、米国、バーレーン、クウェート、カタール、ヨルダン)

ビジネス短信 8bc538495a0eeba6