2025年の石油生産、中東で前年比3.5%増の日量3,112万バレル、世界全体では過去最高

(中東、世界、米国、中国、ロシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)

調査部中東アフリカ課

2026年07月01日

英国のエネルギー関連団体のエネルギー研究所が6月30日にプレスリリースした「世界エネルギー報告」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、世界の2025年の石油生産量は前年比3.5%増加し、過去最高水準の日量1億59万バレルだった。中東(注)では、前年比3.5%増の日量3,112万バレルで、世界シェア30.9%となっている。

OPEC加盟国では減産方針の緩和もあり、前年比4.7%増となり、世界シェアは34.2%で前年の33.9%から微増した。

なお、世界の2025年の電力需要は前年比3.0%増加し、石油需要は1.3%増加したほか、再生可能エネルギー(再エネ)の利用も大幅に増加しているという。

生産上位10カ国の半分が中東諸国

国別の石油生産量をみると、米国が前年比3.9%増の日量2,107万バレル、世界シェア20.9%で最大だ。サウジアラビアが5.1%増の日量1,141万バレル(シェア11.3%)、ロシアが0.2%減の日量1,074万バレル(シェア10.7%)で続いた。上位10カ国ではロシア以外では前年から増加を見せた。

石油生産上位10カ国の日量生産と前年比増減率は次のとおり。

  • 米国:2,107万バレル、前年比3.9%増
  • サウジアラビア:1,141万バレル、5.1%増
  • ロシア:1,074万バレル、0.2%減
  • カナダ:616万バレル、4.6%増
  • イラン:518万バレル、2.4%増
  • イラク:440万バレル、2.3%増
  • 中国:434万バレル、1.8%増
  • アラブ首長国連邦(UAE):421万バレル、5.0%増
  • ブラジル:388万バレル、12.4%増
  • クウェート:282万バレル、2.3%増

同報告書によると、2025年の世界の石油輸出量は前年比0.3%増の日量6,960万バレルだった。国別では、前年に続いて米国が最多で前年比1.5%増の日量979万バレル(シェア14.1%)だった。生産順と同じく、サウジアラビアが0.1%増の日量770万バレル(シェア11.0%)で2位、ロシアが5.5%減の日量715万バレルで続いた。サウジアラビアを除く中東の輸出量は3.6%増の日量1,725万バレルで、世界の輸出シェア24.8%となっている。

中東諸国からの原油の輸出先をみると、アジア向けが多い。サウジアラビアからは中国、日本、インドの順に原油輸出量が多く、UAEからは日本、中国、インドの順、クウェートからは中国、インド、日本の順だ。また、米国からは欧州向け、ロシアからは中国、インド向けの原油輸出が多い。

一方、2026年2月末にイスラエルと米国によるイランとの軍事衝突など中東情勢の悪化もあり、中東諸国の石油輸出の要衝であるホルムズ海峡の通航が停止状態に陥っている。日本の5月の「原油および粗油」輸入量は前年同月比57.3%減、中東からの輸入量は61.9%減となった(2026年6月26日記事参照)。

中東情勢と世界各国の動きは「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」、ホルムズ海峡や代替ルートなどの状況は「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」も参照。

(注)同報告書では、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、レバノン、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメンを中東に含む。

(井澤壌士)

(中東、世界、米国、中国、ロシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)

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