米マサチューセッツ州の5社・機関がライフサイエンス分野の助成金を獲得

(米国)

ニューヨーク発

2026年06月01日

米国マサチューセッツ・ライフサイエンス・センター(MLSC)は5月27日、「BioBoost外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」プログラムの助成対象となる5件のプロジェクトを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同プログラムは、マサチューセッツ州におけるバイオおよび医療技術の先端製造拡大に向けた資金を提供し、施設建設や設備投資などを支援するもの。助成金は、公益に資し、州のライフサイエンス・エコシステムに貢献するプロジェクトに重点的に配分される。同州には、世界トップクラスの大学が集積しており、州政府の支援を背景に、米国有数のライフサイエンス系スタートアップの拠点の1つとなっている(2019年11月22日付地域・分析レポート参照)。

今回の助成対象となる5社・機関のプロジェクトの概要は次のとおり。

  • ホロバイオーム(Holobiome)に67万2,440ドルを助成。同社はマイクロバイオーム研究に注力しており、ヒトの腸内細菌、生理機能、食生活の相互作用を解明するモデルを構築し、プロバイオティクス(注1)や生体医薬品の製造を目指す。
  • マサチューセッツ・バイオメディカル・イニシアチブ(Massachusetts Biomedical Initiatives、MBI)に40万ドルを助成。MBIは、マサチューセッツ大学医学科学パークの改修を進め、州中部におけるライフサイエンス系スタートアップの定着と成長を支援する。
  • 細胞治療の医薬品開発製造受託機関(CDMO)であるロスリンCT(RoslinCT)に91万ドルを助成。同社の既存施設を拡張し、クリーンルームのスペースと設備を増設する。
  • 腫瘍アブレーション技術(注2)の向上に取り組む医療技術企業セロミクス(Theromics)に10万ドルを助成。製造拠点の拡張に活用する。
  • GLP-1受容体作動薬(注3)などの薬剤送達用のマイクロアレイ・パッチ・プラットフォームを開発しているバイオテクノロジー企業テレストリアル〔Terrestrial、旧バクセス・テクノロジーズ(Vaxess Technologies)〕に141万7,560ドルを助成。製造施設の建設に充てる。

MLSCは、ライフサイエンス分野に焦点を当てた州の経済開発投資機関で、官民連携による資金調達イニシアチブを通じて研究開発や技術の商用化などを支援している(2013年12月18日記事参照)。MLSCは2008年以降、助成金や融資、資本インフラ投資、税制優遇措置、人材育成プログラムを通じて、マサチューセッツ州に11億ドル以上を投入してきた。MLCSでは現在、次のプログラムに対する申請を受け付けている。いずれも締め切りは6月12日となっている。

(注1)摂取すると健康に好影響を与える微生物。

(注2)腫瘍内に針を挿入し、腫瘍を熱や凍結によって死滅させる治療法。

(注3)糖尿病の治療や体重減少の補助に用いられる医薬品。近年では、週1回の注射製剤の開発により、その利用が増加している。

(大垣ジャスミン)

(米国)

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