英国スターマー首相が辞任表明、バーナム前マンチェスター市長が後任候補に有力視

(英国)

ロンドン発

2026年06月24日

英国のキア・スターマー首相は6月22日、ロンドンの首相官邸前で会見を開き、労働党党首を辞任すると表明した。後任党首については、7月9日から立候補受け付けを開始できるよう労働党全国執行委員会に要請し、仮に党首選挙が実施された場合でも、夏の議会休会中に手続きを完了させ、9月の議会再開までに新党首が就任する見通しを示した。また、党首選が完了するまでの間、スターマー首相は首相の座にとどまると言及した。国王チャールズ3世には、同日の会見前に自身の決断を伝えたという。

会見でスターマー首相は、「私の党が今問いかけているのは、私が次の総選挙に向けて党を率いるのに最もふさわしい人物かどうか」であり、「その問いに対する党内議員団の回答を聞き、その回答を潔く受け入れる」と述べた。

2024年7月の総選挙で大勝し首相に就任(2024年7月5日記事参照)したスターマー首相だが、約2年で任期を終えることになる。2026年5月に行われた地方議会選挙での労働党の大敗(2026年5月14日記事参照)後、ウェス・ストリーティング保健相(当時)やジョン・ヒーリー国防相(当時)が相次いで退任し、労働党内からもスターマー首相の辞任を求める声が高まっていた。

後任候補として有力視される、グレーター・マンチェスター市長だったアンディ・バーナム氏は、6月18日に行われたメイカーフィールド地区の下院補欠選挙で当選(2026年6月24日記事参照)を果たし、6月22日に国政に復帰した。ストリーティング前保健相は、これまで党首選への立候補に意欲を示していたが、6月22日に「メイカーフィールドの補欠選挙は、変革への勇気さえあれば、労働党が勝利できることを証明した」とバーナム氏の選挙での勝利をたたえ、同氏の党首就任を支持すると表明した。

英国の調査会社ユーガブが5月12~13日に実施した政治家の好感度に関する世論調査(注)によれば、スターマー首相がマイナス46ポイント、レイチェル・リーブス財務相がマイナス51ポイントなど、現閣僚の好感度は総じて低迷している。一方、バーナム・マンチェスター広域市長(当時)はプラス4ポイントと、庶民的な政治スタイルに加え、地方政治での実績に裏打ちされた支持の厚さがうかがえる。

(注)「好感を持っている」と回答した割合から「好感を持っていない」とする回答割合を差し引いた値を指す。英国の2,078人が回答。

(森詩織)

(英国)

ビジネス短信 902e36ce18badc64