英政府、再エネ支援スキームCfD第8ラウンドの変更点を発表

(英国)

ロンドン発

2026年06月10日

英国政府は6月1日、再生可能エネルギー支援スキーム差額決済契約制度(CfD、注1)第8ラウンド(AR8)の変更点を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2026年1月30日を期日に行った意見公募(2025年12月23日記事参照)を踏まえたもので、主な内容は次のとおり。AR8の申請期間は7月20日から8月7日までを予定している。

  • AR7で適用した、過去のラウンドで発電事業者が放棄した容量を再入札の対象とすることの制限(注2)を、AR8以降でも継続する。
  • 同一電源種別の、CfDを締結した発電設備とその他の発電設備とのハイブリッド計測を認める。
  • 浮体式洋上風力発電について、最終期限期間(ロングストップ・ピリオド、注3)を12カ月から24カ月へ延長し、必要設置容量(RIC、注4)を95%から85%に引き下げる。
  • 深海での設置に適し、着床式とは異なるが技術的には浮体式ではない新たなハイブリッド基礎構造を念頭に、「その他深海洋上風力発電(ODOW)」のカテゴリーを新設する。
  • 入札価格を提出しない申請者が上限価格で入札したとみなす現行ルールを見直し、当該申請は取り下げられたものとみなす。
  • CfDの契約相手となる政府保有会社が、CfDの条件を満たして商業運転を開始していると推定される発電事業者に、CfDの開始を通知する権限を強化するため、配電系統へ接続する発電事業者の計測状況をほぼリアルタイムで政府保有会社が取得できる措置を導入する。
  • 系統接続の確実性が低いゲート1(2025年4月25日記事参照)のプロジェクトの申請を原則として除外するが、AR8では例外措置を実施する。
  • AR7の着床式洋上風力発電で導入した、国務相がCfD予算の設定前に入札価格を閲覧できる措置について、AR8でも継続し、かつ太陽光発電および陸上風力発電 (離島風力発電を含む)に拡大する。

(注1)発電事業者の投資リスクを減らすため、対象となる電源の固定価格(ストライクプライス)と市場価格の間の変動する差額を政府が補填(ほてん)する制度。市場価格がストライクプライスを上回る場合は、発電事業者が差額を支払う。

(注2)英国政府は、発電事業者が容量の一部を放棄し将来のラウンドにおいてより高値で落札することで消費者の負担が増加することを懸念し、当該制限を導入した。

(注3)試運転目標期間(TCW)の終了日から発電設備が運転を開始しなければならない最終期限日までの期間を指し、この日までに運転を開始できない場合、契約が解除されるリスクがある。

(注4)契約上で設置することに合意した容量に対して、商業運転開始時に満たす最低設置容量の割合。

(齊藤圭)

(英国)

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