国際海事機関、オマーンや関係国と連携し、ホルムズ海峡の通航に関する臨時回廊を設定と発表
(中東、世界、イラン、オマーン)
調査部中東アフリカ課
2026年06月24日
国際海事機関(IMO)の6月23日付の発表
によると、米国とイランが覚書に署名(2026年6月19日記事参照)したことを受け、ペルシャ湾内にとどまる1万1,000人以上の船員や船舶を対象とした避難計画の実施に着手するとした。同計画は、IMOとイラン、オマーンや周辺国、米国および海運業界が連携して実施するという。
オマーン政府は同計画について、船舶がホルムズ海峡の通航時にオマーンなど沿岸国に通知することで、通航料を課すことなく、指定の臨時回廊を一時的に通航できるようにするとの通告(Navigation Warning Promulgation Request)をIMOのウェブサイト上で示した。また、航行の安全は最優先事項だが、現在の状況下では衝突のリスクが高まっているため、IMOや関係国と連携し、船舶通航の段階的かつ管理された避難が必要とした。
また、オマーン外務省は6月23日、イランのモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長およびアッバース・アラーグチー外相の訪問を受け、米国とイランの覚書に関して支持を表明するとともに、ホルムズ海峡に関するイランとの共同声明に合意したと発表
した。同声明では、国際基準に基づく、ホルムズ海峡における将来の航行の管理やサービス提供および、それらに伴う費用について、両国の外務省間の合同作業部会を通じて対話を継続する点で合意したとした。加えて、海上安全、航行の自由、地域の安定を促進するための継続的な協力の重要性を強調した。
なお、英国海事機関(UKMTO)は6月23日付の通告
において、現在ペルシャ湾地域で運航中の船舶を支援するため、IMOが調整するプロセスを支持しているとした。
ホルムズ海峡通航数も5月より増加
IMOによると、6月22日のホルムズ海峡通航隻数は24.8隻だった。また、IMFと英国のオックスフォード大学が共同で開発した船舶自動認識装置(AIS)情報を基に船舶データを提供する「ポートウオッチ
」によると、6月15日から21日までの1週間におけるホルムズ海峡における通航隻数(1日当たり)の平均は13.1隻で、2025年の1日当たり平均の93.7隻、前年同期の103.9隻から激減している。一方、4月の1日当たりの平均7.6隻、5月の4.8隻からは増加した。なお、同通航隻数データにおいては、船舶がAISを切って通航した場合や通信障害などで計上されない場合もある。
中東情勢と世界各国の動きは「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」「激動の中東情勢:中東各国への影響と展望」も参照。
(井澤壌士)
(中東、世界、イラン、オマーン)
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