エジプト首相、政府車両としての電気自動車導入準備を指示
(エジプト)
カイロ発
2026年05月18日
エジプト内閣府は5月11日、ムスタファ・マドブーリー首相が政府車両としての電気自動車(EV)の導入に向けた契約準備について関係閣僚に指示したと発表した。従来のガソリン車の代替として導入すべく、ディーラーとの交渉開始を命じたほか、アハメド・クーチュク財務相と会談し、EVへの移行手続きおよび財務省の取り組み状況を確認した。
クーチュク財務相は、EVの導入が政府支出の削減および石油製品の輸入コスト削減に寄与すると説明した。中東情勢の緊迫化に起因するエネルギー価格の高騰により、エジプトでは燃料・ガス輸入額が急増している。外貨準備高は2026年4月末時点で約530億ドルに達しており(2026年5月12日記事参照)、目下減少はみられないが、政府は政府車両の燃料割り当ての削減、大規模国家プロジェクトの減速、在宅勤務の導入など、燃料消費の抑制策を相次いで打ち出している(2026年3月23日記事参照)。
エジプトにおけるEVの充電料金は、2025年9月時点で、普通充電(AC、交流)で1キロワット時(kWh)当たり4.05エジプト・ポンド(約12円、EGP、1EGP=約3.0円)、急速充電(DC、直流)で1kWh当たり7.81EGPと報じられた(4月6日付現地自動車専門紙「Autozone Mag」)。エジプト政府は3,000基のEV充電ステーションの設置を目標としていると報じられているが、実際に現在稼働しているのは300~450基とされており、目標との乖離があるという。
エジプトの自動車市場情報委員会(AMIC)によれば、2026年1~3月のEV(乗用車)の販売台数は384台にとどまる(同期間のガソリン車を含む乗用車の販売台数は3万8,461台)。北京汽車(BAIC)の「ARCFOX」シリーズが市場の42.5%を占め、トップシェアだ。これに続くのはシボレー(27.8%)と、上海汽車集団(SAIC)傘下の智己汽車(IM Motors、25.5%)であり、上位3社による寡占状態が形成されている。
(塩川裕子)
(エジプト)
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