中国国務院、2026年度の立法計画を公表、対外関係などで法整備を推進

(中国)

北京発

2026年05月18日

中国国務院弁公庁は5月8日、「国務院の2026年立法作業計画」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(中国政府網への掲載日は5月11日)を公表した。国務院弁公庁によると、同計画は「第15次5カ年規画」の初年度における立法方針を明確に示すもので、中国の経済社会発展における重点分野や、新興分野、対外関係に関わる内容が盛り込まれている。

経済・市場・ビジネス環境分野では、「金融法(草案)」「入札・応札法(改正案)」「税収徴収管理法(改正案)」などの審議や、「全国統一大市場の建設条例」の制定を予定している(注1)。また、「電気通信法(草案)」「消費税法(草案)」「商業銀行法(改正案)」「保険法(改正案)」の審議に向けた準備を進める。さらに、「上場企業監督管理条例」「地方金融監督管理条例」「オンライン取引プラットフォーム監督管理条例」などの制定や、「為替管理条例」などの改正に向けた準備も推進する。加えて、「行政裁量権基準制定弁法」の制定および「政府情報公開条例」の改正に向けた準備を進めるとした。

科学技術・イノベーション分野では、「集積回路配置図設計保護条例」や「インターネット情報サービス管理弁法」の改正を行うほか、「衛星ナビゲーション条例」の制定や「著作権法実施条例」の改正に向けた準備を進める。また、人工知能(AI)の健全な発展に向けた関連立法の推進を加速し、データ、計算能力、アルゴリズム、財産権、サイバーセキュリティー、サプライチェーンの安全といったAIの基盤要素および重点的な応用シーンの規範化に関わる法整備を推進するとした。

民生・安全保障・環境分野では、「食品安全法(改正案)」「製品品質法(改正案)」「養老サービス法(草案)」の審議に向けた準備を進めるほか、「サイバーセキュリティー等級保護条例」「化学物質環境リスク管理条例」の制定に向けた準備を進めるとした。

対外関係においては、「税関法(改正案)」「出入国管理法(改正案)」の審議を予定しているほか、「国際民商事司法共助法(草案)」の審議に向けた準備を進める。また、「反外国不当域外管轄条例」や、「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院規定」「国務院による対外投資規定」の制定に加え、「輸出入貨物原産地条例」の改正を行う(注2)。さらに、「技術輸出入管理条例」の改正に向けた準備を進める。このほか、グローバルガバナンスの改革・構築に積極的に関与するとともに、関連する国際条約の審査作業を進めるとした。

(注1)中国の立法権は全国人民代表大会(全人代)および全人代常務委員会にある。国務院が年次の立法計画に基づき法律の草案を起草し、それを全人代または同常務委員会に提出する。提出された法案は全人代または同常務委員会で審議・可決された後、国家主席が署名・公布する。また、国務院およびその傘下の各部や委員会など(省庁に相当)は、法律の実施細則となる行政法規を独自に制定・執行する権限を有している。

(注2)「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院規定」は3月31日に、「反外国不当域外管轄条例」は4月7日にそれぞれ国務院より公布・施行されている(2026年4月8日記事4月15日記事参照)。

(張敏)

(中国)

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