国務院、産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する規定を発表
(中国)
北京発
2026年04月08日
中国国務院は4月7日、「産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する国務院規定
」を公布し、即日施行した(文書は3月31日付)。同規定は、「国家安全法」「反外国制裁法」などの法律に基づいて制定されたものであり、産業チェーン・サプライチェーンにおいて、安全に係るリスクの発生を未然に防止し、産業チェーン・サプライチェーンの強靭(きょうじん)性や適用性、安全性を向上し、経済社会の安定と国家安全を維持することを目的としている。
規定では、デジタル化・スマート化を推進し、産業チェーン・サプライチェーンの安全性や管理水準を向上させ、質の高い発展を促進するとしている。政府は企業に対し、供給ルートの開拓や市場競争への公平な参加、リスクに対する予見性向上を奨励し支援するとしている。また、平等・互恵、協力・共栄の原則の下、産業チェーン・サプライチェーンの国際協力を強化し、国際ルールの策定に積極的に参加するとした。
そのほか、重要分野のリストを策定し、重要分野における情報の共有やリスクに係る監督管理機能を構築するとしている。重要分野のリスク防止制度の確立としては、重要分野における備蓄を進め、リスク耐性を強化するとした。さらに、重要分野の緊急管理制度を確立し、経済や社会、国家の安全が脅かされる事態が生じた場合に、緊急時の調整や備蓄の活用、生産や輸送・供給の組織化などを行うとした。そのほか、国務院など関連部門や地方政府は緊急対応措置を講じることができるとした。
域外の国・地域および国際機関に対しては、産業チェーン・サプライチェーンにおいて、国際法などに違反して中国に対し差別的禁止や制限などの措置を講じ、中国の安全を損なう行為を実施した場合、安全調査を実施する権利を有し、その結果に応じて、関連する貨物や技術の輸出入の禁止、制限、特別費用の徴収、関係者の対抗リストへの掲載などの措置を講じることができるとした。また、域外の組織や個人が正常な市場取引の原則に違反し、中国の産業チェーン・サプライチェーンに対し損害を加えるなどした場合、安全調査を実施する権利を有し、その結果に応じて、中国に係る貿易や投資のほか各種活動などに対し禁止や制限の措置を講じることができるとした。
司法部は同日、本規定に関する解説を発表し、本規定の立法の背景として、現在の中国の法令・法規には、緊急時の保障や輸出管理規制、対抗措置などの規定はあるが、産業チェーン・サプライチェーンの安全に関する専門的な法令がなかったと指摘した。その上で、中国の産業チェーン・サプライチェーンの安全を脅かす措置や行為に対する調査制度や対抗措置、域外適用規定を明確にしたとしている。
(亀山達也)
(中国)
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