スイス保険大手チューリッヒ、ハイデラバードにAI活用推進の戦略的拠点を新設

(インド)

ムンバイ発

2026年05月01日

スイスの大手保険会社チューリッヒ保険グループは4月28日、インド南部テランガナ州のハイデラバードにグローバル・ケイパビリティー・センター(GCC)を新設したと発表した。同グループはGCCを「保険事業の変革を目的としたテクノロジーおよび人工知能(AI)活用を推進するための戦略的拠点」と位置付け、世界規模でのIT・業務プロセス高度化を担う。

インドでは、2025年2月時点でグローバル企業を中心に約1,700社以上がGCCを構えており、約190万人を雇用している(2025年5月29日付地域・分析レポート参照)。近年では、大手日系企業もGCCをインドに設立した事例も出てきている(2025年9月16日付地域・分析レポート参照)。今回設立されたGCCは、従来のバックオフィスやサポート業務に加え、クラウド、プラットフォームエンジニアリング、データおよびAI活用、アプリケーション開発、サイバーセキュリティー、品質エンジニアリングといった分野で、企画・設計から開発、実装、運用までのエンドツーエンド(end-to-end)の機能を担う点が特徴。開設当初からAIを前提とした業務プロセスを導入し、グループ全体で利用される共通プラットフォームやデジタルソリューションの開発・高度化に直接貢献する方針だ。

チューリッヒグローバルビジネスアンドオペレーションズのカラ・モートンCEO(最高経営責任者)は、「インドはチューリッヒにとって重要な人材市場であり、ハイデラバードはエンジニアリングの専門知識とイノベーションの深さが際立っている。このGCCは、当社の将来を見据えた事業構築の転換を意味している。グローバルなテクノロジーとAIの能力を強化するとともに、高度なスキルを持つ専門人材が世界中の顧客に真に貢献するソリューションに取り組む機会を提供していく」と述べている。なお、同GCCの統括責任者には、スイスの再保険大手スイス・リーなどでグローバル拠点の運営経験を持つアミット・カルラ氏が、2026年7月1日付で就任する予定だ。

(野本直希)

(インド)

ビジネス短信 c5efcadebbebb11d