トランプ米大統領、イラン核問題で強硬姿勢、イラン側は14項目案受け入れ要求
(米国、イラン、イスラエル、中国、中東)
テルアビブ発
2026年05月13日
米国のドナルド・トランプ大統領は5月11日、ホワイトハウス執務室での記者団の取材
に対し、イランおよび中東情勢、中国との関係や米中首脳会談について言及した。イラン核問題で強硬姿勢を示すとともに、中国の習近平国家主席との個人的関係が良好であることを強調した。
この中でトランプ大統領は、イランとの交渉状況について、イランから直近に提示された提案(2026年5月11日記事参照)を「受け入れ不能」とした。イランに核兵器を保有させないとあらためて断言し、仮に核武装が実現すれば、中東やイスラエルのみならず、欧州にも壊滅的影響が及ぶと強調した。
これに対し、イラン側は反発を強めている。イランのモハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長は5月11日の自身のX(旧Twitter)への投稿で、「14項目の提案に示されたイラン国民の権利を受け入れる以外に選択肢はない」と主張した。その上で、「それ以外のアプローチは完全に非生産的で、失敗を繰り返すだけだ」とし、「対応を先延ばしにすればするほど、その代償を支払うのは米国の納税者だ」と批判した。
イランの回答に関するイランのガリバフ国会議長のコメント画面〔X(旧Twitter)のガリバフ国会議長の公式アカウントより〕
上記の取材
において、トランプ大統領はイランの国内情勢について、過去数カ月で多数の犠牲者が出ており、とりわけ武装していない抗議者が殺害されていると指摘した。停戦については「形式上は維持されている」としつつも、「生命維持装置につながれている状態だ」と表現し、極めて不安定な状況にあるとの認識を示した。
トランプ大統領は軍事面について、イランの海軍や防空能力がほぼ無力化され、指導部も複数層にわたり排除されたと述べた。さらに、米軍の攻撃により、核関連施設は使用不能な状態にまで破壊されたとの認識を示した。核物質の回収をめぐっては、イラン側が「中国と米国以外に回収能力を持つ国はない」と認めたと述べた。なお、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は5月10日に放映された米国CBSテレビの報道番組で、解体されていないウラン濃縮施設が存在すると指摘しており、トランプ大統領とは異なる見解を示している。
トランプ大統領は5月14~15日に予定されている習国家主席との会談(2026年5月7日記事参照)に言及し、「個人的関係は非常に良好だ」と述べた。中国がホルムズ海峡経由の原油に大きく依存している点を挙げ、習国家主席も地域の安定を望んでいるとの見方を示した。
イスラエルの軍事衝突の関連情報は、イスラエルとハマスの衝突の特集、イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報を参照。
(中溝丘)
(米国、イラン、イスラエル、中国、中東)
ビジネス短信 b9f4ffbb0ba97578





閉じる