米グーグルとブラックストーン、AIインフラの合弁会社を設立
(米国)
サンフランシスコ発
2026年05月22日
米国投資会社のブラックストーンは5月18日、グーグルと合弁会社の設立を発表
した。新会社への投資額は約50億ドルとされ、同社はデータセンター容量、運用、ネットワーク、およびグーグルの人工知能(AI)専用半導体(TPU、注1)などAIインフラを提供する企業となる。これによりグーグルは、従来のクラウドに加えて、合弁会社を通じたTPUの新たな提供チャンネルを確保できる。
ブラックストーンは、オルタナティブ投資(注2)で世界最大規模の投資会社であり、発電所や送電プロジェクト、データセンターなどインフラへの投資で知られる。今回の提携により、グーグルは巨額の資金を要するデータセンター投資において、土地、建物、設備などを新会社にゆだねることができる。ブラックストーンのジョン・グレイ社長兼最高執行責任者(COO)は、「AIインフラ構築に資本を大規模に投下する歴史的な機会として捉えている」と述べた。
グーグルが協業に踏み切った背景には、データセンター向け半導体をリードするエヌビディアへの依存度を低減する意図があるとみられる(CNBC5月19日)。ハイパースケーラー(注3)では、グーグルのほか、アマゾンもアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のAI専用半導体チップの提供チャンネルの拡大を進めている(2026年3月5日記事参照)。一方、エヌビディアは、エヌビディア製GPU(画像処理装置)を活用したAIクラウドを提供するコアウィーブ(本社:ニュージャージー州リビングストン)などのスタートアップと連携し、自社GPUの供給網拡大を図っている。
これまではハイパースケーラー自身が、データセンター向け電力投資を進めてきた(2025年6月17日記事参照)が、金融資本とハイパースケーラーがAIインフラを分担して構築するモデルを示すものとして注目が集まる。
(注1)グーグルが機械学習(ML)を高速化するために開発したAI・機械学習向けの高性能チップ。
(注2)株式・債券などの伝統的資産とは異なるリスク・リターン特性を持つ資産をポートフォリオとして持つ投資。不動産、インフラ、プライベートエクイティなどを指す。
(注3)膨大な計算資源やインフラを所有し、大規模なクラウドコンピューティングサービスを提供する事業者(アマゾン、マイクロソフト、グーグルなど)。
(芦崎暢)
(米国)
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