インド政府、グジャラート州の半導体2案件を承認

(インド)

アーメダバード発

2026年05月07日

インド政府は5月5日、グジャラート(GJ)州で計画される2件の半導体製造プロジェクトを新たに承認したと発表した。承認されたのは、クリスタル・マトリックスによる化合物半導体製造およびATMP(半導体組み立て、テスト、マーキング、パッケージング)と、スチ・セミコンによるOSAT(半導体組み立て、テスト)の2件で、合計投資額は393億6,000万ルピー(約669億円、1ルピー=約1.7円)。

クリスタル・マトリックスは、GJ州ドレラSIR(特別投資地域)で、GaN(窒化ガリウム)ウエハーやミニ/マイクロLEDディスプレイパネルを製造する。主な用途は、テレビやサイネージ/商業用の大型ディスプレー、タブレット、スマートフォン、車載向けの中型ディスプレー、XR(拡張現実)グラスやスマートウォッチ向けのマイクロディスプレイなどが想定されている。製造技術面では、韓国のLUMENSおよびSoft-EPiと提携する。

スチ・セミコンは、GJ州南部のスーラトで稼働中のOSATを拡張する。主な用途は、パワーエレクトロニクス、アナログIC、産業用システムで、自動車、産業オートメーション、民生用電子機器向けの供給を見込む。同社は2023年7月の設立後、2025年3月にいち早くサンプル出荷にこぎつけた(2025年7月9日付地域・分析レポート参照)。2026年3月にはロームとの間で、パワーデバイスおよびIC製品の後工程の製造受託、新規事業開発、共同マーケティングなどで提携すると発表している(2026年3月4日記事参照)。

今回の2件により、インド政府による承認済みの半導体製造プロジェクトは計12件となり、累計投資額は1兆6,400億ルピーに達する。このうち6件がGJ州内に立地し、同州の半導体産業の集積が一段と進む。タタ・エレクトロニクスが半導体前工程工場の建設を進めているドレラSIRでは、今回のクリスタル・マトリックスの案件が2件目の半導体製造プロジェクトとなる。ドレラSIRへのさらなるファブ誘致を目指す州政府の取り組みに弾みがついた格好だ。

(吉田雄)

(インド)

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