カナダ中銀、政策金利を2.25%に据え置き、4会合連続
(カナダ、米国)
トロント発
2026年05月01日
カナダ中央銀行(中銀)は4月29日、政策金利を2.25%に据え置くと発表
した(政策金利レート推移参照
)。金利の据え置きは4会合連続となる(2026年3月27日記事参照)。
中銀は、国内経済の状況について、2025年第4四半期に一時的なマイナス成長となったが、2026年初からプラス成長に転じ回復基調にあると評価した。個人消費と政府支出が経済活動を支える一方、米国の関税措置や通商政策などによる不確実性を背景に、輸出や設備投資が抑制されていると指摘。また、人口増加の抑制策、経済の不透明感などから、住宅の取引や建設も低調な状態にあるとした。さらには、雇用環境も軟化しており、過去1年の雇用増加は弱く、特に米国向け輸出関連分野において雇用調整がみられ、失業率は6%台後半で推移し、企業の採用姿勢は引き続き慎重であると評価した。
物価は、エネルギー価格の上昇を主因に、3月の消費者物価(CPI)上昇率が前年同月比2%台半ばに上昇した(2026年4月22日記事参照)。短期的にはインフレ率はさらに上振れする可能性があるものの、コアインフレ率は2%前後で推移しており、中期的には目標である2%に回帰する見込みであると分析。中銀は、エネルギー価格の上昇が財・サービス全般に波及し、持続的なインフレ圧力となるかどうかを注視する姿勢を強調した。
発表を受けて同日、モントリオール銀行(BMO)のマネジング・ディレクター、ベンジャミン・レイツ氏は「中銀が、2次的波及効果(注)を強く警戒していることは明らかだ」と指摘。その上で、原油価格と貿易問題が最大の懸念材料になるとし、状況がより明確になるまでは、政策金利の据え置きが続く可能性が高いとの見方を示した(「BMOエコノファクツ」4月29日)。
中銀の次回の政策金利発表は、6月10日に予定されている。
(注)エネルギー価格の上昇が賃金や財・サービス価格全般に波及し、インフレが持続化する現象。
(井口まゆ子)
(カナダ、米国)
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