英財務相、中東情勢への経済面での対応と支援策について演説、新たな支援も発表

(英国、中東)

ロンドン発

2026年05月29日

英国のレイチェル・リーブス財務相は5月21日、中東情勢への経済面での対応と生活費高騰に対する支援策に関する演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。産業競争力強化スキーム(BICS、2026年4月22日記事参照)やガス価格と電力価格との連動を弱めるための措置(2026年5月1日記事参照)に触れたほか、演説と時期を同じくして発表した複数の新たな支援策に言及した。主な内容は次のとおり。

○化学、セラミック産業向け支援(5月21日発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • 3億5,000万ポンド(約749億円、1ポンド=約214円)の重要化学品レジリエンス基金を創設し、戦略的に重要な生産者を支援する。
  • 1億2,000万ポンドのセラミック産業向け基金を創設し、同産業の効率性向上およびエネルギーコスト低減を支援する。

○運送業向け支援(5月20日発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • 重量物車両(HGV)の自動車税を12カ月間免除する。
  • 農業従事者や鉄道貨物輸送などを支援するため、レッドディーゼル(注1)の関税を2026年末までに3分の1以上軽減する。
  • 2026年8月末までとしていた燃料税の5ペンス(1ポンド=100ペンス)減税について、2026年末まで延長する。

○家庭向け生活費支援(5月20日発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • イングランドで5歳以上15歳以下の子供のバス運賃を8月中無料化する。
  • 100品目を超える食品の関税を一時的に停止し、スーパーマーケットなどの小売事業者に対し、コストの軽減分を消費者に還元するよう求める。対象品目はビスケット、チョコレート、ドライフルーツ、ナッツなどで、全品目は5月中に公表する。

○家庭向け夏季余暇活動支援など(5月21日発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

  • 6月25日から9月1日(注2)まで、レストランの子供用メニュー、映画館などの子供用、ファミリー用チケット、テーマパークや動物園などの娯楽施設の大人と子供双方の入場料について、付加価値税(VAT)の税率を20%から5%に引き下げる。
  • 自家用車を業務に用いる際に申請できる減税措置について、2026年4月6日にさかのぼり、減税額を1マイル(約1.6キロメートル)当たり10ペンス増額する。(注3)
  • 企業が海外支店を利用した税負担の軽減(課税回避)を是正する改革に着手し、増税分を一連の施策の財源に充てる。

(注1)道路交通車両向け燃料以外の用途に使用される軽油。

(注2)英国における学校の夏休み期間を考慮して設定されたもので、余暇活動を支援するとともに、当該期間の来客数に依存する事業を支えることを意図している。

(注3)最初の1万マイルまで適用。

(齊藤圭)

(英国、中東)

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