ラオスのEV登録台数1万4,000台超に、大型車普及は限定的

(ラオス、中東)

ビエンチャン発

2026年05月14日

ラオスの首都ビエンチャンで5月5~6日に開催された全国公共事業・運輸会議において、公共事業運輸省輸送局は、2020~2025年の電気自動車(EV)の累計登録台数(二輪・三輪車を除く)が1万4,161台だったと報告した。一方、バスやトラックなど大型EVは36台にとどまり、普及は限定的だ。充電インフラは全国14県で計126カ所のステーションが整備されているものの、半数超(65カ所)がビエンチャンに集中している。会議では、EV普及に向けた課題として、充電ステーション不足、車両販売価格の高止まり、アフターサービス体制の未整備、安全性への懸念などが指摘された。

ラオス政府は2021年10月、2030年までに国内車両の30%以上をEVに転換する目標を掲げている(2021年10月12日記事参照)。また、2022年1月からEVに対する税制優遇措置を導入し、物品税を一律3%へと引き下げた(注、2022年4月12日付地域・分析レポート参照)。さらに、2026年2月以降の中東情勢の緊迫化を受けた燃料価格上昇への対応策として、3月13日に首相令第40/PM号が発布された(2026年4月7日記事参照)。同令では、燃料車への物品税のさらなる引き上げを指示するとともに、輸送会社が保有・運用する車両の10%以上をEVに転換する政策を2026年中に策定するよう関係機関に命じた。あわせて、関係企業に対し、EV導入に向けた具体的な計画を立案することを求めている。

こうした動きを受け、4月8日にはラオス電力公社(EDL)が主導し、EV販売代理店、郵便・物流会社、商業銀行など27社が参加するかたちで、「EV導入に関する協力枠組みに関する覚書(MOU)」が締結された。同覚書では、EVトラックの走行航続距離の短さ(100~150キロ)、トラック向け高出力充電ステーションの未整備、導入コストの高さといった課題への対応として、充電ステーションおよびバッテリー交換拠点の共同整備、モニタリング用アプリの開発、事前予約システムの構築などに取り組むとしている。また、EV導入を後押しする金融商品や融資制度の開発も進める方針だ。

(注)現在、ガソリンや軽油を使用する自動車には、排気量に応じて31~220%の物品税が課されている。ハイブリッドタイプはその半分の税率となる。詳細は、ジェトロサイトの「ラオス:税制」を参照。

(山田健一郎)

(ラオス、中東)

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