4月の米小売売上高は前月比0.5%増、燃料価格高騰などが押し上げ要因

(米国)

ニューヨーク発

2026年05月15日

米国商務省の速報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(5月14日付)によると、4月の小売売上高(季節調整値)は前月比0.5%増の7,571億ドル(添付資料表参照)と3カ月連続の増加となり、ブルームバーグの市場予想(0.4%増)をわずかに上回った。一方、3月は同1.7%増(速報値、2026年4月22日記事参照)から1.6%増に下方修正された。

ガソリン価格の上昇が押し上げ要因に

業種別にみると、ガソリンスタンドは、前月比2.8%増の615億ドル(プラス0.22ポイント)と、最大の押し上げ要因だった。もっとも、4月のガソリン価格は前月比5.4%上昇(2026年5月13日記事参照)と大きく値上がりしており、売上高の伸びは価格上昇によるものと言える。また、食品・飲料は、前月比0.8%(プラス0.09ポイント)となったが、こちらも価格上昇(前月比0.5%上昇)が寄与していると想定される。一方で、生活必需品であるヘルスケアの推移はほぼ横ばいにとどまっている。また、家具(2.0%減)や自動車・同部品(0.4%減)は、前月は税還付の影響(注)などにより押し上げられていたが、4月はその反動によりいずれも減少に転じた。

例年を上回る所得税の還付金が年初の個人消費を堅調に押し上げるとエコノミストらが期待していたものの、中東紛争に伴うガソリン価格の急騰が家計を逼迫し、消費者が支出を選択的に行っているとみられている。オンライン証券プラットフォームを提供するイートロの米国投資アナリスト、ブレット・ケンウェル氏は「燃料価格の高騰が家計に浸透するには数カ月を要するため、コストの高止まりが続けば、2026年下半期は消費者、経済、そしてFRB(米連邦準備制度理事会)にとって一段と複雑な状況を迎える可能性がある」との懸念を示した(CNN5月14日)。

(注)2026年はトランプ政権下で成立した「大きく美しい1つの法案法(OBBBA)」の影響で税還付額が例年より高くなると予想されていた。

(樫葉さくら)

(米国)

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