広東省、11月開催予定のAPEC会議見据え消費促進策を発表
(中国)
広州発
2026年05月20日
広東省文化観光庁は5月9日、2026年の中国労働節休暇(5月1〜5日の連休)において、広東省全体で受け入れた観光客数が前年同期比2.1%増の延べ4,706万9,000人を記録したと発表した。観光収入は0.9%増の297億7,000万元(約6,847億円、1元=約23円)だった。
このうち広州市では、受け入れた観光客数が前年同期比6.0%増の延べ1,261万人超に達し、文化・観光分野の総消費額は5.6%増の128億元となった。同休暇期間中、同市内の文化・観光市場は活況を呈し、観光需要の高まりがみられた(「広州日報」5月7日)。
広東省文化観光庁は、「第15次5カ年(2026~2030年)規画」(2026年3月11日記事参照)の本格始動および2026年11月に同省深セン市で開催を予定されるAPEC非公式首脳会議および閣僚会議など(注1)を重要な機会と捉え、4月29日には、同休暇期間における文化・観光消費促進イベントと2026年通年の消費促進策を発表していた。その際、同庁は今後の取り組みを、春・夏・秋の3つのフェーズに区分して推進するとした。具体的には、春のフェーズでは、「5月19日中国観光デー(注2)」の全国メイン会場として関連イベントを開催するなど、春季の消費の活性化を図る。夏のフェーズでは、夏休み期間を中心に「文化観光+マリンレジャー」をテーマとした取り組みを推進するほか、ナイトタイムエコノミー(夜間経済)など新たな消費シーンを創出する。秋のフェーズでは、「グルメを楽しみながら旅をする」をテーマとしたイベントなどを開催する。また、上述のAPEC関連会合の機会を活用して、広東省の文化・観光の国際的な影響力を拡大するとともに、文化・観光消費クーポンを継続的に発行し、「チケット経済(注3)」を全面的に普及・促進する。
4月28日に発表された「広東省国民経済・社会発展第15次5カ年(2016~2030年)規画綱要(2026年5月13日記事参照)」でも、従来の観光資源にとどまらず、「メディア+」「エンターテインメント+」「スポーツ大会+」といった多様な業態を横断的に結びつけることで、デジタル技術、スポーツ・ヘルスケア、ファッション、エンターテインメントといった要素を融合した新たな文化・観光の業態や消費場面を創出することが示された。
(注1)2026年のAPEC非公式首脳会議が11月18~19日に広東省深セン市で開催されるほか、同月中旬に同閣僚会議および最終高級実務者会合が同市で開催される計画。
(注2)中国文化観光部が毎年5月19日の「中国観光デー」に合わせて実施する観光促進イベント。
(注3)チケット経済(票根経済)とは、公演、スポーツ、旅行などのチケットを核に、飲食やデータサービスなどが連鎖的に発生する経済モデル。消費者は、公演、スポーツ大会、展示会、観光などにおけるチケットなどを提示することで、その後の消費シーンにおいて割引などを受けることができる。
(黄子珊)
(中国)
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