「中欧班列」、2026年第1四半期の運行本数は前年同期比で約3割増、南ルートの開発進む

(中国)

成都発

2026年04月27日

中国国家発展改革委員会は4月17日、2026年第1四半期(1~3月)における「中欧班列」(注1)の運行本数は前年同期比29%増の5,460本、貨物輸送量は22%増の54万6,000TEU(20フィートコンテナ換算)となり、いずれも同期として過去最多を記録したと発表した。同委員会は、引き続き関係部門および地方政府などと連携し、輸送の効率化、安全管理の強化、多様なルートの構築、イノベーションの推進という4つの重点体系の整備を進めるとした。

「中欧班列」の新ルートについては、2025年以降、「南ルート」(注2)の開発が進展している。「南ルート」とは、中国からカザフスタンを通過し、カスピ海を経て、コーカサス、欧州各国へ輸送するルートを指す。ロシアを経由せずに欧州と中国間を結ぶ点を特徴の1つとする。2025年7月9日に、四川省成都市と重慶市を発着地とする「成渝」(注3)南ルートが開通した。同ルートは、新疆ウイグル自治区の霍爾果斯(ホルゴス)市の「口岸」(注4)を通過し、アゼルバイジャン、ジョージアなどを経てトルコおよびその他欧州各国に至る。また、2026年3月31日には、湖北省武漢市とアゼルバイジャン・バクー市を結ぶ南ルートが開通(2026年4月16日記事参照)したほか、同年4月15日にも、トルコのイズミルを出発し、カスピ海、新疆ウイグル自治区の霍爾果斯市を経て、四川省成都市に戻る南ルートの復路も新たに運行を開始している。また、同ルートでは、トルコを物流の中核拠点とし、欧州内陸都市へ延伸する南ルート輸送路線の構築を模索していくとされている(「錦観新聞」4月16日)。

欧亜鉄国際貨運代理(上海)の楊傑総経理は、ロシアとウクライナの紛争の影響により、2024年末時点で欧州を発着する中欧班列の比率は紛争前の45%から約15%に減少したと述べた。こうした中で、「中欧班列」の「南ルート」は2025年通年で中国全体において456本が運行され、前年比21%増と大きく伸びているという(「中国経営報」1月17日)。

(注1)中国と欧州・ロシアなどの「一帯一路」沿線国を結ぶ国際貨物列車。

(注2)「中欧班列」には南ルートのほか、新疆ウイグル自治区の口岸を通じて、カザフスタンを経由、ロシア・欧州各国へ至る「西ルート」、内モンゴル自治区の口岸を通じて、モンゴル・ロシアを経て、欧州各国へ至る「中ルート」、内モンゴル自治区東部および黒龍江省の口岸を通じて、ロシア・欧州各国へ至る「東ルート」に大別される(2024年3月8日付地域・分析レポート参照)。

(注3)「成渝」とは、四川省成都市(成)と、直轄市である重慶市(渝)を指す略称。

(注4)税関が2国間の国境などに設置した検問所。

(王植一)

(中国)

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