国際原子力エネルギー会議開催、ケニアが原発建設計画を発表

(ケニア、米国、韓国、ガーナ、ナミビア、ルワンダ)

ナイロビ発

2026年04月14日

ケニアの原子力発電・エネルギー庁(NuPEA)は3月24~26日、ナイロビで国際原子力エネルギー会議(ICoNE:International Conference on Nuclear Energy)を開催した。米国務省のFIRSTプログラム(注1)、OECDの原子力機関(NEA)、韓国水力原子力(KHNP)などが共同で開催した。

在ケニア米国大使館の3月25日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、米国政府からは国務省協調的脅威削減局のライアン・トーガー局長が代表として参加し、ケニア、ガーナ、ナイジェリア、ナミビア、ルワンダの政府高官に加え、国際原子力機関(IAEA)やNEAなど国際機関の関係者が参加した。

ケニアは、アフリカで最初にFIRSTプログラムに参加した国で、2022年に原子力協力に関する覚書(NCMOU:Nuclear Cooperation Memorandum of Understanding)に署名しているが、今回、同国のウィリアム・ルト大統領があらためて米国との覚書(MOU)締結を発表した。ルト大統領は会議の冒頭で、今後3カ月以内に米国の123協定(注2)をクリアし、ケニア西部のシアヤ郡で2027年に2,000メガワットの原子力発電所の建設を開始すると発表した。

アフリカでは、ケニアのほかに、ガーナが2024年5月に米国と民生用原子力協力に関するMOUを締結した。ルワンダは米国政府とのMOUはないが、ルワンダ原子力エネルギー庁(RAEB)と米国企業ナノ・ニュークリア・エナジーが2024年8月に原子力発電(小型モジュール炉)導入に向けたMOUを締結している。

ケニアでは2025年半ばごろから電力不足が慢性化しつつあり、隣国エチオピアからの電力輸入により供給不足を補っている(2025年11月12日記事参照)。当初、建設予定地とされていたインド洋沿岸のキリフィ郡は地域住民の反発で計画中止となったほか、現地紙によると、シアヤ郡の地域住民にも反発の声があるという。また、2027年に予定されている次期大統領選挙を控え、大型のインフラ案件が次々と発表されているが、ケニアの公的債務状況の深刻さを指摘する声も強まっている(2026年4月3日記事参照)。

(注1)FIRSTプログラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、米国の小型モジュール炉(SMR)技術の責任ある利用を促進する基盤インフラプログラム。

(注2)123協定(ワン・ツー・スリー協定)は、米国が他国と原子力技術・核物質を輸出・移転するために、米国法に基づき締結が義務付けられている2国間協定。正式名称は「原子力の平和利用に関する協力協定」で、米国原子力法第123条に根拠があるため通称「123協定」と呼ばれる。

(佐藤丈治)

(ケニア、米国、韓国、ガーナ、ナミビア、ルワンダ)

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