IMF、ロシアの2026年の経済見通しを上方修正

(ロシア)

調査部欧州課

2026年04月21日

IMFは4月14日、世界経済見通しを発表した(2026年4月16日記事参照)。ロシアの実質GDP成長率について、2026年および2027年をそれぞれ1.1%と予測し、前回1月時点の見通し(2026年1月29日記事参照)からそれぞれ0.3、0.1ポイント上方修正した。IMFは、原油や天然ガスなどの商品価格の上昇が、ロシアの経済成長を押し上げると指摘した。

IMFの2026年の成長率予測は、ロシア経済発展省が2025年9月に発表したマクロ経済予測の1.3%を下回っている。ただし、マクシム・レシェトニコフ経済発展相は、2026年4月に発表予定の同年のロシア経済の見通しについて、2025年9月時点の1.3%を下方修正する見通しだと述べた(「タス通信」3月27日)。また、IMFの見通しは、ロシア中央銀行が2月13日に発表した中期予測の0.5~1.5%の範囲内にある。

世界銀行は4月8日に公表した「ヨーロッパ・中央アジア経済報告」の最新版の中で、ロシアの経済見通しについて、2026年は0.8%と前回予測を据え置き、2027年は1.0%から0.7%へ下方修正した。

世界銀行は、原油・天然ガス価格の急上昇による短期的な押し上げ効果が見込まれるものの、制裁下で財政余地が限定的であることや、今後エネルギー価格が低下していく点を踏まえ、ロシア経済の成長率は鈍化すると分析している。2026年1~2月の連邦財政赤字はGDP比1.5%に達し、すでに年間計画の9割超を占めた。原油・ガス価格上昇によって追加的な歳入が生じた場合でも、その多くは歳出拡大ではなく赤字抑制に充てられる可能性が高いとしている。加えて、厳しい金融環境や税負担の増加、構造的制約が、今後の経済成長を抑制する要因になると指摘した。

(小野塚信)

(ロシア)

ビジネス短信 678bd036d71dbbdc