中国、輸出入銀行の役割を拡大、ハイレベルな対外開放を支援
(中国)
調査部中国北アジア課
2026年04月17日
中国商務部と中国輸出入銀行(注1)は4月14日、「輸出入に対する信用供与を強化し、第15次5カ年規画における商務分野の質の高い発展の良好なスタートを支援することに関する通知
」(以下、「通知」)を発表した(注2)。通知は、各地の商務主管部門および輸出入銀行の各支店に対して、連携・協調体制を一層強化し、輸出入に対する信用供与支援の拡大を求めるもので、次の3つの具体的な措置を提示した。
(1)貿易のイノベーション発展の推進。多元的な市場の開拓、対外貿易における新たな成長原動力の育成、輸出入のバランスある発展の推進のために、輸出入信用ツールを最大限に活用する。あわせて、新しい業態・ビジネスモデルに適合した金融商品・サービスの充実・高度化を図り、輸入に関するサプライチェーン全体をカバーする包括的な金融サービス保障を強化するとした。
(2)双方向の投資協力の空間の拡大。外資の誘致・活用の強化、産業チェーン・サプライチェーンにおける国際協力の推進、ハイレベルな対外開放プラットフォーム整備の支援の3つに関する具体的な施策を打ち出す。これにより、ハイレベルな対外開放への輸出入銀行の役割を拡大し、総合的な金融サービスの提供を強化するとした。
(3)「一帯一路」共同建設の質の高い発展の推進。「一帯一路」構想に基づく多国間・2国間の経済貿易協力における重点分野に輸出入銀行が注力することを支援するとともに、象徴性の高い大型プロジェクトと、「小規模だが民生に資する(小而美)」プロジェクトの双方について金融サービスを統合的に提供する。あわせて、人民元の越境利用を促進し、投融資サービスの保障を強化するとした。
中国人民銀行と国家外貨管理局が4月15日に発表した「銀行業の金融機関の海外貸付業務の調整に関する通知〔銀発(2026)72号〕
」では、国内の外資系銀行(注3)に適用される対外貸付レバレッジ比率が0.5から1.5に引き上げられたとともに、輸出入銀行の同率も3から3.5に引き上げられた(注4)。人民銀行および外貨管理局の担当者は、今回の調整により、外資系銀行および輸出入銀行が業務上の強みを発揮し、海外企業の合理的な資金調達ニーズを満たすことをより一層支援するとした。
(注1)中国政府の出資により設立された、中国の対外経済貿易・投資の発展および国際経済協力を支援する、国務院直轄の国有政策銀行。
(注2)第15次5カ年規画要綱
(2026年3月11日記事参照)では、貿易促進における輸出信用供与や信用保険による支援の強化について言及されている。3月27日には中国輸出信用保険を通じた貿易促進の支援強化に関する通知が発表された(2026年4月10日記事参照)。
(注3)国内の外資独資銀行、国内の中外合弁銀行および外国銀行の国内支店。
(注4)対外貸付残高の上限は、自己資本×対外貸付レバレッジ比率×マクロプルーデンス調整係数により計算される。
(和田拓己)
(中国)
ビジネス短信 644e6a259b7985d3





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