米カリフォルニア州、AIの調達に関する包括的な知事令を発表
(米国)
サンフランシスコ発
2026年04月03日
米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は3月30日、カリフォルニア州政府における人工知能(AI)の調達および利用に関する包括的な知事令
を発表
した。本知事令は、同州政府が生成AI企業に対し、厳格な基準を満たした上で技術の悪用を防止する体制を実証させると同時に、同州と取引する生成AI企業に対し、ユーザーの安全性確保とプライバシーを保護することを目的としている。州政府の担当局には、120日以内にAIベンダーの審査・認証制度に関する提案をまとめるよう指示した。
さらに、州政府サービスにおけるAIの活用を加速させるため、失業給付、起業支援、災害対応などにおいて生成AIを活用して横断的に支援する構想を示した。AIを単なる先端技術ではなく、公共サービスを支える基盤として位置づけたかたちだ。
また、生成AIの調達にあたって、州政府は、連邦政府がサプライチェーンリスクとして指定した企業を自動的には踏襲せず、州自ら内容を精査し、契約可否を判断しうるとした。同州によれば、世界の非上場AI企業トップ50社のうち33社が同州内に集積していることから、AIに関する規制において連邦政府に先んじて主導権を握りたいという意図がうかがえる。
一方で、トランプ政権は、州ごとに異なるAI規制がイノベーションや国際競争力を損なう可能性があるとし、2025年12月に各州のAI関連規制の管理に向けた大統領令を発令するなど(2025年12月16日記事参照)、州独自のAI規制の導入に懸念を示している。2026年3月20日には、連邦による全国一律の枠組みを求める「国家AI政策フレームワーク(立法提言)」を発表
している。州政府と連邦政府、どちらがAI規制を主導するかの綱引きが続く様相となっている(2026年1月19日付地域・分析レポート参照)。米国市場においてAI関連事業の展開や拡大を志向する企業にとっては、連邦の規制と州の調達・運用基準を注視する必要性が高まる。
(芦崎暢)
(米国)
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