バングラデシュ投資促進機関が180日間の共同行動計画を公表

(バングラデシュ)

ダッカ発

2026年04月07日

バングラデシュ投資開発庁(BIDA)のアシック・チョードリー長官は3月16日、主要な投資促進機関であるBIDA、バングラデシュ輸出加工区庁(BEPZA)、モヘシュカリ統合インフラ開発庁(MIDA)、官民連携庁(PPPA)による180日間の共同行動計画を公表した。各投資促進機関が同じ計画に沿って取り組みを進めることで、統一性のある投資環境の改善が期待される。

共同行動計画では、3つの柱の下、25のイニシアチブが設けられた。1つ目の柱は、物流および投資環境の改善に向けた「強固なインフラ」で、この下に13のイニシアチブが存在する。具体的には、(1)港湾の近代化の推進、(2)中国経済特区の設立、(3)即時に利用可能な工業団地用地の拡大、(4)自由貿易地域および防衛経済特区(2025年11月11日記事参照)の進展、(5)PPPAや外国投資、経済特区を活用した国有企業の活性化、(6)エネルギー関連イニシアチブの推進と代替案の検討、などが含まれる。中でも、中国企業専用の経済特区の設立は注目に値する。在バングラデシュ中国大使館のソン・ヤン商務参事官は3月4日、バングラデシュ中国商工会議所(BCCCI)主催のイベントで「2024年8月以降、30以上の中国企業がバングラデシュのパートナーと投資協定を締結しており、投資総額は10億ドル近くに上る」と明らかにした。バングラデシュ政府には、この流れを一層加速させたい思惑があるとみられる。

2つ目の柱は、投資家支援およびサービス品質の向上に向けた「投資促進」で、7つのイニシアチブで構成される。具体的には、(1)BIDA、BEZA、BEPZA、バングラデシュハイテクパーク庁(BHTPA)、PPPAの統合、(2)バングラデシュ・韓国自由貿易協定(FTA)の進展、(3)首相を議長とする民間セクター諮問委員会の発足、(4)省庁間の連携強化、(5)ワンストップ・プラットフォームとしての「BanglaBiz」の導入、(6)主要投資家が直面する課題の的を絞った解決、(7)BIDA初の海外事務所となる中国事務所の開設だ。投資促進機関の統合については、暫定政権下の2026年1月26日に、ムハンマド・ユヌス首席顧問(当時)が方針を決定しており(2026年2月10日記事参照)、新政権にも実施の意思がうかがえる。

3つ目の柱は、特定セクターに焦点を当て成長を支援する「投資開発」で、5つのイニシアチブで構成される。具体的には、(1)全国規模の産業マッピング、(2)重点国から特定分野(アグリビジネス、製薬、皮革、繊維、IT)への外国直接投資(FDI)案件の開拓、(3)深海漁業を含むブルーエコノミー関連の取り組み、(4)海洋養殖および輸出向けエビの加工、(5)FDI優遇措置の導入だ。

チョードリー長官は「われわれは投資主導型の経済を構築し、雇用創出を加速させ、的を絞った実行重視の改革を通じて、バングラデシュへの投資拡大を促したい。世界的な不確実性が高まる中、とりわけ、すでにバングラデシュで事業を行っている投資家が事業を拡大できるよう後押していきたい」などと述べた。

(片岡一生)

(バングラデシュ)

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