米ミシガン州民主党知事、19州を主導し連邦議会にIEEPA関税無効の判決順守を要請
(米国)
シカゴ発
2026年03月17日
米国ミシガン州グレッチェン・ウィットマー知事(民主党)は3月11日、19州(注1)を主導し、連邦議会指導部に対し関税賦課に関する米国最高裁判所の判決を順守するよう要請する書簡を提出した。この書簡は、2月20日に連邦最高裁判所が「大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)を発動することによって広範な関税を課す権限は与えられておらず、大統領の関税政策は違法である」とする判決を受けたものだ(2026年2月24日記事参照)。
共同書簡の中では、19州の州知事が「IEEPA関税の賦課以来、消費者は日用品の価格高騰により、以前よりはるかに高い負担を強いられている」ことを訴え、「連邦最高裁によって無効とされた関税措置を法制化しようとする試みを退け、代わりに大統領の関税権限に対して議会が適切な審査をできるよう実質的な法的制約を制定する」ことを要請している。
同関税の還付をめぐっては、3月4日に国際貿易裁判所(CIT)のリチャード・イートン判事が、米国税関・国境警備局(CBP)に対して還付を命じている(2026年3月5日記事参照)。これに対しCBPは、3月6日にCITへ提出した書類の中で、標準的な手続きによるIEEPA関税関連の還付処理は運用上困難であると指摘した上で、還付金および利子の支払いを効率化・統合するため、通関ポータルに新たな機能を開発中だとし、約45日以内に税関の電子申請システム(ACE)での新しい還付プロセスを導入することを提案している。
なお、ドナルド・トランプ大統領は2月に1974年通商法122条に基づいて全ての輸入に10%の課徴金を課す大統領布告を発表した(2026年2月24日記事参照)。これに対して、ニューヨーク州などが先導して3月5日、ミシガン州を含む24州(注2)の州知事や州司法長官が、「IEEPA関税に代わる新たな関税を課すために、大統領が1974年通商法122条で関税賦課をすることは権限を逸脱している」としてトランプ政権を提訴している(政治専門紙「ポリティコ」3月5日)。
(注1)コロラド、コネチカット、デラウェア、イリノイ、カンザス、ケンタッキー、メーン、メリーランド、マサチューセッツ、ミシガン、ミネソタ、ニュージャージー、ニューメキシコ、ニューヨーク、ノースカロライナ、オレゴン、ロードアイランド、ワシントン、ウィスコンシンの19州。
(注2)アリゾナ、コネチカット、コロラド、カリフォルニア、デラウェア、イリノイ、ケンタッキー、メーン、メリーランド、マサチューセッツ、ミシガン、ミネソタ、ネバダ、ニュージャージー、ニューメキシコ、ニューヨーク、ノースカロライナ、オレゴン、ペンシルベニア、ロードアイランド、バーモント、バージニア、ワシントン、ウィスコンシンの24州。
(星野香織)
(米国)
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