米最高裁の判決踏まえ、マレーシア投資貿易産業省が声明発表

(マレーシア、米国)

クアラルンプール発

2026年03月06日

マレーシア投資貿易産業省(MITI)は2月21日、米国連邦最高裁判所が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を違法とする判決(2026年2月24日記事参照)を下したことを受け、本件に留意するとの声明を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。また、判決と同日の2月20日にドナルド・トランプ米大統領が発表した、全ての輸入に対する10%の課徴金賦課(2026年2月24日記事参照)についても留意するとし、その範囲と影響を検証していると表明した。

マレーシアのアンワル・イブラヒム首相とトランプ大統領は2025年10月、相互貿易協定(ART)に署名したが(2025年11月5日記事参照)、両国ともに批准待ちとなっている。声明ではARTについて、「マレーシア政府は米国における最近の法令や政策動向を慎重に評価している」と述べた。アンワル首相は2月24日の国会の答弁で、米国側からART批准の通知を待っている状態のところ、マレーシア政府としても性急な対応はせず、国内経済への便益と影響を徹底的に検討する方針を示した。

声明では、2国間貿易額が2025年に約3,670億リンギ(約14兆6,800億円、1リンギ=約40円)に達し、うちマレーシアの対米輸出額が2,330億リンギを占めたことを踏まえ、マレーシアにとって米国は重要な長年の貿易相手であるとし、米国との強固な2国間関係を維持するとした。

MITIは同時に、マレーシアは最善の利益のために行動するとも強調した。とりわけ、予見性のある安定したビジネス環境を維持し、国内の輸出者・海外投資家・国内で操業する事業者の利益と労働者を守るため、オープンでルールに基づく貿易にコミットするという明確かつ一貫した姿勢を示した。また、貿易関係の多角化と域内・多国間の経済協力強化に取り組み、変化する世界の貿易環境において強靭(きょうじん)性を確保するとした。

(山口あづ希)

(マレーシア、米国)

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