おにぎりで結ぶ思い、英国の大学で東日本大震災チャリティー

(英国、日本)

ロンドン発

2026年03月16日

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のジャパン・ソサエティ(注1)は3月11日、LSEキャンパス内で日本産米のおにぎりを販売し、東日本大震災の被災地の子供を支援する「ハタチ基金」(注2)に収益を寄付する取り組みを行った。15年前の震災当時5歳前後だった大学生たちが、震災の記憶を風化させないように、そして被災地の同世代の力になりたいとの思いからチャリティーを企画した。

LSEジャパン・ソサエティの池田彩希会長は、「地震がほとんどない英国で東日本大震災について伝えるには、身近なおにぎりをきっかけに知ってもらうのがよいと思った」と語り、おにぎりは避難所で被災者に配られ、助け合いの象徴であることをリーフレットで紹介した。「おむすび」と日英次世代リーダー育成プログラム「MUSUBIイニシアチブ」(2025年5月30日記事参照)にちなみ、チャリティー名を「MUSUBI ONIGIRI」とした。

販売したおにぎりと串だんごは、ロンドン市内で日本産米のおにぎりを販売する4事業者(Onigiri Kome、Mama's Onigiri、Sosaku Onigiri、Metcha Matcha)から提供された。2025年10月に全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会が実施した「おにぎり祭り外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に着想を得た。ロンドンでは、パリなどに比べておにぎりの認知度は高くないが、日本産米を使ったおにぎり店も増えつつある(2025年12月8日記事参照)。

おにぎりを購入したイタリア出身の20歳の男子学生は、「おにぎりは食べたことがない。東日本大震災については、何となく知っている程度だった」と答えた。100個用意したおにぎりは開始40分ほどで8割近く売れ、2時間以内に完売した。高菜や梅干しのベジタリアン対応のおにぎりの人気が高かった。

写真 チャリティー販売の様子(ジェトロ撮影)

チャリティー販売の様子(ジェトロ撮影)

(注1)日本語や日本文化、日本での就職などに興味がある学生のサークル。LSEは100人程度、UCLは600人程度の会員がおり、いずれも6~7割は非日本人。

(注2)東日本大震災の被災地の子供たちに対して、2011年から20年間継続的に支援を行う基金。

(林伸光)

(英国、日本)

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