ネパール総選挙、新興政党RSPが大勝

(ネパール)

ニューデリー発

2026年03月24日

ネパールで3月5日に下院総選挙が行われた。このほどネパール選挙管理委員会が発表した開票結果をみると、全275議席中、新興政党の国民独立党(RSP)が過半数(138議席)を大きく上回る182議席を獲得した(添付資料表参照)。投票率は、複数政党制が復活した1991年以降の総選挙としては、過去最低となる59.8%(修正速報値)だった。

これまでネパールでは、30年以上にわたり、ネパール会議派(NCP)とネパール共産党統一マルクス・レーニン主義(CPN-UML)が交互に政権を担ってきた。しかし、2025年9月に、若者を中心とする大規模なデモが発生し、CPN-UML所属のカドガ・プラサード・シャルマ・オリ首相が辞任に追い込まれた(2025年9月11日記事参照)。その後、9月12日に元最高裁判所長官のスシラ・カルキ氏が暫定首相に就任していた(2025年10月2日記事参照)。

次期首相には、下院で過半数の議席を占める政党の党首が任命されることになっており、選挙戦を牽引したRSPのバレンドラ・シャハ氏が選出される見込み。シャハ氏は、1990年生まれ。ネパールの大学で土木工学の学士号を取得し、インド南部カルナータカ州の大学で構造工学を学んだ後、ラッパーとして活躍していた。その後政治家に転身し、2022年5月に首都カトマンズの市長選挙に勝利して市政を担った。汚職撲滅に取り組むなど、若き改革者として評価を得た。今回の選挙では、政府の腐敗や失業率の高さなど、これまでの政権への不満や、変革を求める国民の声が反映され、シャハ氏への期待が集まった。

ネパールは、伝統的に非同盟中立の原則に基づく外交を展開しているが、国境を接する2つの大国、インドと中国のはざまで難しいかじ取りを迫られてきた。現地紙によると、新政権を担うRSPも、インドや中国など特定の国とのつながりを深めるのではなく、ネパールの開発に役立つ協力を選び取る「開発外交」に焦点を当てた非同盟外交政策を実行していくことを表明している(3月11日「カトマンズ・ポスト」紙)。

(丸山春花)

(ネパール)

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