米国際貿易裁判所、清算後のIEEPA関税についても還付を命じる
(米国)
ニューヨーク発
2026年03月30日
米国の国際貿易裁判所(CIT)は3月27日、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき徴収された関税について、関税清算後の輸入申告に対しても還付するよう命じた。CITはIEEPA関税清算前の輸入申告については、米国税関・国境警備局(CBP)に還付するよう命じていたが、関税清算後については、これまで明確な指示を出していなかった。
米国では、輸入者が輸入時に納入する関税は推定関税となっており、CBPはその後、通常314日以内に確定関税を通知する。ここで推定関税と差異があれば、この差額分が徴収もしくは還付される。これを関税清算という。また、輸入者などは関税清算後でも、180日以内であればCBPに対して異議申し立てを行うことができ、これが認められれば、再清算となる。全ての清算が終了することで、最終確定となる。
CITは3月4日に、清算過程において「IEEPA関税を考慮しない」ようCBPに命じており(2026年3月5日記事参照)、今回は関税清算後についても、IEEPA関税を考慮せずに再清算するよう命じた。
なお、CBPは関税清算前の還付手続きを行うため、電子通関システム(ACE)に「統合通関管理・処理システム(CAPE)」を、4月20日までに導入すると明らかにしている。CAPEは主に4つの機能を有する予定で、CBPによる3月19日の報告によると開発状況は、(1)請求が73%、(2)一括処理が45%、(3)審査および清算・再清算が80%、(4)還付が63%となっている(2026年3月24日記事参照)。CBPはCAPEについて、基本機能から運用を開始し、その後、より複雑な申告を処理できるように機能を段階的に追加する想定であり、現時点では、IEEPA関税に加えてアンチダンピング関税(AD)や補助金相殺関税(CVD)の対象となっている輸入申告は、CAPEの対象外となっている。関税清算後のIEEPA関税の還付がCAPEを通じて実施されるのか、またCAPEの開発や運用開始時期に影響するのかなどについてはわかっていない。CBPの次のCITへのCAPE開発の進捗報告は3月31日に予定されている。
(赤平大寿)
(米国)
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