バーデン・ビュルテンベルク州議会選挙、現与党の緑の党が僅差で勝利
(ドイツ)
ミュンヘン発
2026年03月11日
ドイツ南西部のバーデン・ビュルテンベルク州で3月8日、州議会選挙が行われた。投票率は2021年の前回選挙(2021年3月16日記事参照)から5.8ポイント増となる69.6%だった(速報値、以下同じ)。今回の議会選挙から選挙権年齢が18歳以上から16歳以上に引き下げられたことから、有権者総数は過去最大となる約770万人だった。
選挙の結果、現与党で環境政党の緑の党が前回から2.4ポイント減の得票率となる30.2%で第1党の座を維持した。第2党となったのは、緑の党の連立パートナーである中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)で、得票率は前回から5.6ポイント増の29.7%だった。事前の世論調査で緑の党とCDUの大接戦が予想されており、得票率の差はわずか0.5ポイントと僅差だった。第3党となったのは極右政党のドイツのための選択肢(AfD)で得票率は18.8%、前回から9.1ポイント増と大きく票を伸ばした。他方で、中道左派で連邦議会では連立政権の一角を占める社会民主党(SPD)は前回から5.5ポイント減の5.5%の得票率で、議席獲得に必要な5%をかろうじて上回る結果に終わった。
緑の党は今後連立交渉に着手するが、引き続きCDUとの連立が見込まれる。バーデン・ビュルテンベルク州はドイツ国内16州で唯一、緑の党が州首相を輩出している。2011年から州首相を務めるビンフリート・クレッチマン氏は続投しない意向を示しており、同党はオラフ・ショルツ政権時(2021~2025年)にドイツ連邦食料・農業相を務めた経験のあるジェム・オズデミル氏を州首相候補に据えていた。
地元公共放送SWRによると、バーデン・ビュルテンベルク州が抱える政治課題として有権者が挙げたテーマとしては経済(29%)が最も多く、移民・難民(23%)、教育(15%)、環境保護・気候変動(12%)と続いた。州内にはメルセデス・ベンツやポルシェ、ボッシュなど多くの自動車関連企業が本拠地を構えている。選挙方針の中で、緑の党は、自動車産業が引き続き同州の「繁栄の根幹」であり続けるには「電動モビリティーにシフトし同分野での技術的なリーダーシップを確立することが重要」と訴えた。他方で、CDUは内燃機関車を存続させながら、電動車や合成燃料なども含めた「動力技術の多様性」(2025年12月8日記事参照)を主張していた。
(鷲澤純)
(ドイツ)
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