G7や関係国などがホルムズ海峡での船舶の安全な通航を要請
(日本、中東、欧州、米国、イラン、アラブ首長国連邦、世界)
調査部中東アフリカ課
2026年03月26日
イスラエルおよび米国は2月28日、イランに対する攻撃を開始し、これに対しイランは中東諸国への反撃を行い、中東情勢が悪化している。石油や天然ガスなど貿易の要衝であるホルムズ海峡においても、船舶への攻撃があり、通航が停止状態となっている(2026年3月4日記事参照)。
IMFの「PortWactch
」によると、2026年3月16日から22日までの1週間のホルムズ海峡における通航隻数(1日当たり)の平均は2.7隻で、前週平均の5.9隻より減少した。特に3月21日の通過は0隻だった。2025年の1日当たり平均の93.7隻、前年同期の101.0隻から激減している。なお、船舶自動識別装置(AIS)を切って通過した場合は、同報告にはカウントされない。
国際海事機関(IMO)は3月19日、臨時理事会において、ホルムズ海峡近隣での商船への攻撃を非難し、民間船舶の安全確保のための国際的な連携を強く求めた(2026年3月23日記事参照)。日本の国土交通省は同理事会において、バーレーン、パナマ、メキシコ、シンガポール、アラブ首長国連邦(UAE)と共同で、ペルシャ湾内に留めおかれた船舶の安全な避難を可能とする海上回廊などの枠組み構築を提案したと発表
した。これを受けて、IMO理事会はIMO事務局長に対し、関係当局と協力して、枠組み構築のための措置を速やかに講じるよう求めたという。
また、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、日本の首脳は3月19日、ホルムズ海峡に関する声明において、イランに対し、商業船舶の航行を妨害するその他一切の行為を直ちに停止するよう求めた。さらに3月22日、G7外相およびEU上級代表は、国連安保理決議第2817号に沿って、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAE、ヨルダンおよびイラクの民間人およびエネルギーインフラを含む民間インフラに対するイランの攻撃を非難するとの声明を発表
した。
なお、日本の経済産業省は3月25日、中東情勢悪化に関して「中東情勢関連対策ワンストップポータル
」を立ち上げた。中小企業庁による「中東情勢等を踏まえた中小企業・小規模事業者向け支援」や、中東情勢を踏まえた資源エネルギー庁の対応などを紹介している。
現地情勢については、特集「イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応」、物流事情については、特集「中東・アフリカにおける物流とインフラプロジェクトの動向を探る」も参照。
(井澤壌士)
(日本、中東、欧州、米国、イラン、アラブ首長国連邦、世界)
ビジネス短信 8416520afe7e1860






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