ホルムズ海峡での船舶攻撃に関してIMOが臨時理事会開催、日本と欧州5カ国も共同声明
(世界、日本、イラン、中東、欧州、米国)
調査部中東アフリカ課
2026年03月23日
イスラエルおよび米国は2月28日、イランに対する攻撃を開始し、これに対しイランは中東諸国への反撃を行い、中東情勢が悪化している。石油や天然ガスなど貿易の要衝であるホルムズ海峡においても、船舶への攻撃があり、通航が停止状態となっている(2026年3月4日記事参照)。また、保険会社や関連機関は、ホルムズ海峡近隣を危険地域などへの指定を発表している(2026年3月18日記事参照)。
国際海事機関(IMO)は3月19日、緊急の臨時理事会において、国連安保理決議2817号
に沿って、商船への攻撃を非難し、民間船舶の安全確保のための国際的な連携を強く求めたと発表
した。加えて、国際法に従って、商船の航行の権利と自由が尊重されなければならないと改めて表明した。さらに、ホルムズ海峡の閉鎖により、ペルシャ湾に閉じ込められた商船への水、食料、燃料、そのほかの必需品の継続的な供給を確保するよう関係国に要請するとともに、商船の避難を促進するため、安全な海上回廊の確立を求めた。
なお、各種報道によると、IMOのイラン代表は、「ホルムズ海峡は『イランの敵』と関係のある船舶を除く全ての船舶に対して開放されている」と主張している。
一方、ホルムズ海峡には安全性の観点から、数千隻の船舶が足止めされているとの推計だ。日本政府は3月8日時点で45隻の日本関係船舶がペルシャ湾に取り残されているものの、これらの船舶の安全を確認しているという。
このような中、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、日本の首脳は、3月19日、ホルムズ海峡に関する共同声明を発表
した。同声明では、紛争のエスカレーションに深い懸念を表明した上で、イランに対し、脅迫行為、機雷の敷設、ドローンおよびミサイル攻撃、ならびに商業船舶の航行を妨害するその他一切の行為を直ちに停止し、国連安全保障理事会決議2817号を順守するよう求めた。
また、米国のドナルド・トランプ大統領は3月21日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、イランに対してホルムズ海峡を「48時間以内に完全かつ脅威のないかたちで開放」するよう要求すると投稿した。
現地情勢については、特集「イスラエル・米国とイランの衝突に関する中東情勢、各国の反応」、物流事情については、特集「中東・アフリカにおける物流とインフラプロジェクトの動向を探る」も参照。
(井澤壌士)
(世界、日本、イラン、中東、欧州、米国)
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