2月のカナダ消費者物価指数、前年同月比1.8%上昇

(カナダ)

トロント発

2026年03月19日

カナダ統計局が2026年3月16日に発表した2026年2月の消費者物価指数(CPI)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、前年同月比1.8%の上昇となり、1月の上昇率(2.3%、2026年2月27日記事参照)を0.5ポイント下回った(添付資料表1、2参照)。前月からの鈍化要因は、2024年12月~2025年2月に実施された「全カナダ人のための減税法(Tax Break for All Canadians Act)(2024年12月19日記事参照)」が2025年2月の途中に終了したことで「ベースイヤー効果(注)」が弱まったためだった。

統計局は、2月の主な上昇要因として、前年の一時的な減税措置の対象商品を挙げた。特に外食が最も顕著な影響を受け、前年同月比7.8%の上昇となった。また、店舗販売のアルコール飲料が5.6%、玩具・ゲーム(ビデオゲームを除く)・ホビー用品が5.4%、飲食店で提供されるアルコール飲料が6.8%の増加になった。

一方、上昇抑制要因として、携帯電話サービスの上昇鈍化とガソリン価格の下落を挙げた。2月には、複数の携帯キャリアから低価格プランが提供されたことにより、携帯電話サービスの価格が前月比で3.3%下落し、前年同月比が1月の4.9%増から2月は1.5%増に鈍化した。また、ガソリン価格は1月の16.7%減に続き、14.2%減となった。ただ、下落幅は縮小しており、中東での紛争以前の原油価格の上昇や一部産油国での供給障害により、2月の価格が前月比で3.6%上昇したことが要因だった。

発表を受けて、トロント・ドミニオン銀行のマネージングディレクター兼シニアエコノミストのレスリー・プレストン氏は「中東での紛争を受けたガソリン価格の急騰はまだ反映されておらず、向こう数カ月のヘッドラインCPIは3%近辺まで押し上げられる見通しだが、コア指標への影響は限定的。年内のコア指標は、2%目標に比較的近い水準で推移すること見込んでいる」とし、「今回のオイルショックがカナダ経済に与える影響を、カナダ中央銀行が今後どう評価するかに注目したい」と述べた(TDエコノミクス3月16日)。

(注)前年の数値が通常と比較して高い、または低かったために、当年の前年比が大きく変動してしまう現象。

(幡野裕一)

(カナダ)

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