エジプト、中東情勢変化を受け燃料価格を引き上げ

(エジプト、イスラエル、米国、イラン、中東)

カイロ発

2026年03月16日

エジプトの石油・鉱物資源省は3月10日、中東情勢の変化を受けて燃料価格を引き上げると発表した。引き上げ幅はいずれも1リットル当たり3エジプト・ポンド(約9円、EGP、1EGP=約3.0円)で、改定後の価格はそれぞれ次のとおり。

  • ガソリン(オクタン価80):20.75EGP(全て1リットル当たりの価格、以下同)
  • ガソリン(オクタン価92):22.25EGP
  • ガソリン(オクタン価95):24.00EGP
  • ディーゼル:20.50EGP

また、ガス製品の価格もそれぞれ次のとおり引き上げられる。

  • LPGボンベ(12.5キログラム):275EGP(改定前:225EGP)
  • LPGボンベ(25キログラム):550EGP(改定前:450EGP)
  • 自動車用天然ガス(1立方メートル):13EGP(改定前:10EGP)

燃料価格の引き上げは2025年10月以来。当時エジプト政府は今後1年間価格を据え置くと発表していた(2025年10月22日記事参照)。しかし、2月28日のイスラエルと米国によるイランへの攻撃(2026年3月2日記事参照)に端を発する中東情勢の変化を受けて、サプライチェーンの混乱、海上輸送費と保険料の上昇が生じ、資源の輸入および国内生産にかかるコストが大幅に上昇したため、価格引き上げの措置を取ったと説明した。

エジプト内閣府は2月28日、ムスタファ・マドブーリー首相がカリム・バダウィ石油・鉱物資源相と会談し、石油製品の備蓄は安全水準を維持しており、供給が継続していることを確認したと発表した。また、同相が天然ガスについて供給確保計画の実施状況、国内市場への安定供給の継続、今後発生しうる情勢変化に備えた体制について確認を行ったとした。エジプトはイスラエルから天然ガスを輸入しているが(2025年12月22日記事参照)、2月28日付国営メディアAhram Onlineは、情勢変化によりイスラエルからエジプトへのガス輸出が停止されたと報じている。

(塩川裕子)

(エジプト、イスラエル、米国、イラン、中東)

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