ミルジヨエフ大統領が米国訪問、重要鉱物分野での投資協力を強化

(ウズベキスタン、米国)

タシケント発

2026年03月02日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は2月17日から19日にかけて、「平和評議会(Board of Peace)」の初回会合に参加するため、米国を実務訪問した。訪問期間中、両国は特に重要鉱物分野における協力の強化で合意した。

ミルジヨエフ大統領は18日、米国のハワード・ラトニック商務長官、輸出入銀行のジョン・ヨバノビッチ総裁、国際開発金融公社(DFC)のベン・ブラック最高経営責任者と会談したほか、米国企業との会合にも参加した。

今回の訪問における主要成果として、DFCおよび輸出入銀行と、ウズベキスタン投資産業貿易省および復興開発基金との間で、共同投資プラットフォーム設立に関する協定が署名されたことが挙げられる。

同プラットフォームは、政府資金に加えて民間投資を誘致し、地質探査・採掘から加工に至る重要鉱物のバリューチェーン全体への投資を可能にするもの。協定には、両国が共同で投資会社を設立することも盛り込まれている。中央アジア専門家のロバート・M・カトラー博士は、今回の新協定により、これまで潜在的とみなされていたプロジェクトが、条件の整った取引へと転換されるとの見方を示した。また、共同の投資会社は共同資産保有の仕組みを導入する可能性が高いとしつつ、その資金調達・管理ルールやプロジェクト選定基準の詳細はまだ公表されていないと指摘した(「タイムズ・オブ・セントラルアジア」2月22日)。

ミルジヨエフ大統領と米国企業の会合において、米国の大手鉱物・金属商社トラキシスのディニー・トラキシス副社長は、同社がウズベキスタンの主要鉱山企業ナボイウランおよびウズベキスタン技術金属コンビナート(TMK)と協力関係を構築し、主要パートナーとして位置付けていることを明らかにした。同社は、ウズベキスタンにおけるタングステンおよびモリブデンの生産拠点の設立、ならびに黒色頁岩(けつがん)型鉱床の開発について協議を進めている。さらに、ウズベキスタン国内での事業支援のためタシケントにオフィスを開設する予定と発表した。

米国政府および米国企業は、重要鉱物の調達先多様化に強い関心を持っている。ウズベキスタンと米国の同分野における協力は2025年に本格化し、同年のミルジヨエフ大統領訪米時に米国企業との合意が発表された(2025年9月30日記事2025年11月13日記事参照)。さらに、2026年2月4日にワシントンで開催された重要鉱物に関する閣僚会合において、両国の外務省間で、重要鉱物およびレアアース元素の採掘・加工分野におけるサプライチェーンの信頼性確保に関する覚書が締結された。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン、米国)

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