2025年の農林水産物・食品輸出額は過去最高の1兆7,000億円
(日本、世界)
農林水産食品部市場開拓課
2026年02月05日
日本の農林水産省は2月3日、財務省貿易統計に基づく2025年の農林水産物・食品の輸出実績
を発表した。輸出額は前年比12.8%増の1兆7,005億円(少額貨物輸出額1,031億円を含む)となり、13年連続で過去最高を更新した。
輸出先の上位は、1位が米国(2,762億円、前年比13.7%増)、2位が香港(2,228億円、0.8%増)、3位が台湾(1,812億円、6.4%増)で、前年と同じ順位だった。1位の米国向けでは、2025年4月以降の関税措置により一部の食品にも相互関税が課されるなどの影響があった(注1)が、需要の高い緑茶や牛肉が輸出を牽引した。日本産水産物の輸入規制の影響が残る4位の中国(1,799億円、7.0%増)や、5位の韓国(1,094億円、20.0%増)もビールなどが好調で、いずれも前年より100億円以上増加した。
品目別では、輸出重点品目(注2)のうち輸出額の増加が大きい順に、緑茶(720億円、前年比98.2%増)、ホタテ貝(生鮮など)(906億円、30.4%増)、ブリ(528億円、27.4%増)となった。緑茶は欧米や東南アジア向けで、ラテやスイーツの原料になる抹茶などの粉末状茶が増加した結果、前年比で倍増した。ホタテ貝はベトナム向けの加工用輸出の増加、ブリは成長の遅れによる米国向け輸出時期の後ろ倒しや、脂の乗った大型サイズの需要拡大などによる単価上昇が輸出増につながった。
同省は輸出増加の要因として、日本食への関心の高まり、インバウンドによる日本食の認知度向上、健康志向の高まりなどを背景に、既存の商流における取扱量の拡大や、新規の商流を獲得したことなどを挙げている。
(注1)米国東部時間2025年11月13日から、牛肉、バナナ、オレンジ、茶など一部の食品は相互関税の対象外とされた。詳細は2025年11月17日記事を参照のこと。
(注2)農林水産省は「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略
」において、海外で評価される日本の強みがあり、輸出拡大の余地が大きく、関係者が一体となった輸出促進活動が効果的な品目として31品目を輸出重点品目に選定している(2025年6月5日記事参照)。
(熊谷佐和子)
(日本、世界)
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