ユニークな都市型公共急速充電パークを開設、プロジェクト責任者に聞く

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2026年02月17日

ドイツのノルトライン・ウェストファーレン(NRW)州デュッセルドルフ市に202512月、新しいユニークな都市型公共急速充電パークが開設した。本プロジェクトの責任者クラウス・シュスラー氏に2026213日に話を聞いた。

NRW州は1,800万人を超える人口に加え、化学やエネルギー産業をはじめ製造業も多く所在する、域内総生産額はドイツ最大の州だ。同州では気候中立化、産業立地競争力維持、新産業創出・雇用確保の並立は喫緊の課題となっており、州都デュッセルドルフ市では脱炭素に向けたさまざまな新しい施設・インフラの導入(2025年6月9日記事参照)がみられる。

デュッセルドルフ市の公共エネルギー供給事業者シュタットウェルケ・デュッセルドルフが202512月に営業を開始した新しい公共急速充電パークは、他都市と結ぶ自動車専用道(アウトバーン)の入口に位置し、通勤車量も多い場所に立地する。ランドマーク的なプロジェクトとして市内中心部に近い場所に設置された同充電パークは、ソーラーパネルを設置した屋根付きの施設となっており、同パネルで発電された電力を用いて充電する。出力400キロワット(kW)の急速充電設備が4柱(自動車8台分)、急速充電機能に制約がある車両向けに出力22kWの普通充電設備が1柱(同2台分)設置されている。急速充電設備では1台当たり1530分で80%までの充電が可能な仕様だ。

シュスラー氏は「大きな都市の中心部でのこのタイプの公共充電施設は、ドイツ国内でも最も先進的なモデルの1つ」と話す。また、ドイツ政府が202511月に閣議決定した充電インフラ・マスタープラン20302025年12月3日記事参照)において促進するとされた電気自動車(EV)のバッテリーが電力を電力網に戻す双方向充電(VtoG)に関しては、「技術状況、市場性など、自動車側に積まれるシステムを含めてまだまだ課題は多い。優先順位として、可能な限り再生可能エネルギー由来で、かつ、魅力的な充電価格をユーザーに対して透明性をもって示せる仕組みを整えるのが先だ」と、実際の導入まではまだ時間がかかる見通しを示した。さらに、こうした最新技術分野における日本企業との協業可能性に関しては、「十分にあり得る。当社は新しく、先見性のあるアイデア・提案には常にオープンだ」とコメントした。

写真 デュッセルドルフ市内にオープンした公共急速充電パーク(ジェトロ撮影)

デュッセルドルフ市内にオープンした公共急速充電パーク(ジェトロ撮影)

(菅野一義)

(ドイツ)

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