カナダ中銀、政策金利を2.25%に据え置き、2会合連続
(カナダ、米国)
トロント発
2026年02月02日
カナダ中央銀行(中銀)は1月28日、政策金利を2.25%に据え置くと発表
した(政策金利レート推移参照
)。金利の据え置きは2会合連続だ(2025年12月12日記事参照)。
中銀は、世界および国内の成長見通しが2025年10月の金融政策報告書(MPR)と大きく変化していないことに加え、インフレ率が2%付近で落ち着きつつある点を踏まえ、政策金利を据え置くと判断。米国の通商政策を中心とした不確実性が高まる中、カナダが新たな貿易環境への適応を進める状況下で、早急な金利政策の変更は適切ではないとの認識を示した。発表の主なポイントは次のとおり。
〇国内経済:米国による関税の影響で輸出の圧迫が続く一方、国内需要には回復の兆しがみられると指摘。2025年第4四半期のGDP成長は、第3四半期の力強い伸びから一転して停滞したと見込まれているものの、雇用は増加傾向にあり、失業率は高水準ながらも改善が続いている。中銀は、人口増加の鈍化や米国保護主義への調整が進む中でも、2026年に1.1%、2027年に1.5%と、緩やかな経済成長が続くとの見通しを示した。ただし、カナダ・米国・メキシコ協定(CUSMA、注)の再協議が控え、先行きの不透明感は依然として大きい点を強調した。
〇物価動向:12月のCPIは、2024年12月の減税効果によるベース効果から一時的に2.4%へ上昇したものの(2026年1月27日記事参照)、税要因を除けばインフレ率は2025年9月以降鈍化している。中銀が重視するコアインフレ指標も、10月の3%から、12月には2.5%前後まで低下しており、今後もインフレ率は2%目標近辺で推移すると見込んでいる。
発表を受けて同日、モントリオール銀行(BMO)のチーフエコノミスト兼マネージング・ディレクターのダグラス・ポーター氏は、全体として市場に大きな影響を与える要因は少なく、中銀は依然として慎重な姿勢を維持していることから「CUSMA交渉が決着するか、経済指標が明確にどちらかの方向へ振れない限り、金利を変更する意欲は極めて低いだろう」と予想した(BMOエコノファクツ1月28日)。
中銀の次回の政策金利発表は、3月18日に予定されている。
(注)米国ではUSMCA、メキシコではT-mec。
(井口まゆ子)
(カナダ、米国)
ビジネス短信 e12671bfdb6202d0




閉じる
