2025年のGDP成長率は5.0%、速報値を上方修正

(シンガポール)

シンガポール発

2026年02月16日

シンガポール貿易産業省(MTI)は2月10日、2025年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率が前年同期比6.9%、2025年通年では前年比5.0%だったと発表した(MTIプレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。1月2日発表の速報値(第4四半期5.7%、通年4.8%)から、いずれも上方修正された(2026年1月7日記事参照)。また、2026年通年の成長率見通しも、従来の1.0~3.0%から2.0~4.0%へ引き上げられた。人工知能(AI)関連投資の継続的な拡大や、主要国の緩和的な財政政策によって、主要貿易相手国の成長見通しが改善していることなどが背景にある(2025年12月1日記事参照)。

貿易総額は8.7%増、経常収支も黒字拡大

同日発表された2025年の国際収支(速報値)によると、経常収支は1,320億シンガポール・ドル(約16兆1,040億円、Sドル、1Sドル=約122円)の黒字(前年は1,317億Sドルの黒字)となった。貿易収支とサービス収支の黒字が、全体の押し上げに寄与した。

MTI管轄下のシンガポール企業庁(エンタープライズ・シンガポール)が同日発表した2025年の貿易統計によると、貿易総額は前年比8.7%増の1兆4,000億Sドルとなった。2024年の6.6%増からさらに加速した。2025年第4四半期は前年同期比14.5%増で2桁増となり、好調を維持した(エンタープライズ・シンガポール・プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

非石油部門の地場輸出額(NODX、注)は、2025年通年で前年比4.8%増の1,820億Sドルだった。特に、世界的なAI投資ブームにより、集積回路(IC)、パーソナルコンピュータ(PC)、および専門機械の輸出は13.0%拡大し、NODX全体の成長率のうち3.5ポイントを占めた。主要輸出相手国・地域別にみると、台湾(37.4%増)、インド(21.9%増)、韓国(21.7%増)などで大幅に増加した。一方で、中国(12.0%減)、インドネシア(2.3%減)、米国(2.0%減)などは前年を下回った。

エンタープライズ・シンガポールは2026年のNODXについて、2.0~4.0%増と予測している。

(注)地場輸出は、シンガポール国内で生産された物品の輸出。再輸出を除く。

(中島諒士)

(シンガポール)

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